三方弁のLポートとTポートの流れの違い

配管・材料/バルブバルブの4本目(全5本)公開更新広告

三方弁のLポートとTポートの構造と、流れ方の違いを解説します。

この記事の内容
  1. 三方弁とは
  2. 三方弁の構造
  3. 関連記事

三方弁とは

三方弁とは流体の出入り口が3方向あるバルブ(特にボールバルブ)です。

ハンドルを0度と90度に回すことで流路を切り替えることができます。

二方弁を2つ組み合わせるよりも配管コスト削減と省スペースになります。

三方弁の主な用途は以下の2つです。

  • ”流路”変更:2本の配管のうち流体の流れ方向を切り替える
  • ”流体”変更:2本の配管のうち使用する流体に切り替える

開閉バルブの種類と使い分けの一覧

三方弁の構造

タイトルにも記載の通り、三方弁の構造にはLポートとTポートの2種類が存在します。

その流れ方向は多く、Lポートで1通り、Tポートで4通りの、合わせて5通りの切り替え方があります。口の名前とボールの穴の形は下図のとおりです。

三方弁を上から見た断面を2つ並べた図。弁箱の口は左が A、上が B、右が C。左のボールの穴は L 字、右のボールの穴は T 字。
三方弁の断面(上から見る):口は左 A・上 B・右 C、ボールの穴は L 字と T 字

Lポート

Lポートはハンドルを回すことで左右のL字方向に流路を切り替えます。

流路切り替えパターンは1種類のみ存在します。

L ポートの断面を2つ並べた図。ハンドル 0° では A と B、90° では B と C が緑の道筋でつながる。
L ポート:90° 回すと A–B から B–C へ(緑が流れる道筋)

ただしLポートには三方二面シートと三方四面シートの2種類が存在するため注意が必要です。

シートとはシートパッキン(ボールシート)の事を指します。

流体の圧力でシートを押し付けることでバルブ内をシールし液漏れを防ぐ役割があります。

ボール部分にシートを二面もしくは四面に取り付けるかで種類が分かれているのです。

  • 三方二面シート:流路変更で使用
  • 三方四面シート:流体変更で使用

Tポート

Tポートはハンドルを回すことで直線とL字方向に流路を切り替えます。

流路切り替えパターンは大きく分けると3方向⇔2方向、2方向⇔2方向の2パターンです。

バリエーションは全部で4種類存在します。

まずは3方向⇔2方向の切り替えです。

T ポートの断面2つ。ハンドル 0° は A・B・C の3口がつながり、90° は B と C だけがつながって、ボールの穴の1つは行き止まりになる。
T ポート パターン1:3方向(A・B・C)から 2方向(B–C)へ
T ポートの断面2つ。ハンドル 0° は A・B・C の3口がつながり、270° は A と B だけがつながって、ボールの穴の1つは行き止まりになる。
T ポート パターン2:3方向(A・B・C)から 2方向(A–B)へ

次に2方向⇔2方向の切り替えです。

T ポートの断面2つ。ハンドル 180° は A と C が直線でつながり、90° は B と C がつながる。どちらも穴の1つは行き止まりになる。
T ポート パターン3:2方向(A–C)から 2方向(B–C)へ
T ポートの断面2つ。ハンドル 180° は A と C が直線でつながり、270° は A と B がつながる。どちらも穴の1つは行き止まりになる。
T ポート パターン4:2方向(A–C)から 2方向(A–B)へ

Tポートの問題点は液だまりが発生する点です。

そのため理由が無い限りはLポートを使用した方がクリーンな運用が見込めます。

下図の色を付けた部分に液だまりが発生します。

T ポートの断面2つ。ハンドル 180° と 90° のどちらも、ボールの下向きの穴が弁箱の壁で行き止まりになり、そこが液だまりになる。
T ポートの液だまり:行き止まりの穴に液が残る(淡い青)

関連記事

自動ボールバルブの種類と使い分け(単作動と複作動)

タンクボールバルブの特徴

ボールバルブのフルボアとレデューストボアの違い(ボア径・圧力損失)

バルブの前後の記事

関連する書籍

執筆・監修のご依頼は、ご相談のページで受け付けています。