自動ボールバルブの種類と使い分け(単作動と複作動)

電気計装/弁の駆動・制御弁の駆動・制御の1本目(全2本)公開更新広告

自動ボールバルブの構成と、空圧弁・電動弁の種類、単作動と複作動の違いと使い分けを解説します。

この記事の内容
  1. 自動弁とは?
  2. 構成要素
  3. 自動ボールバルブの種類
  4. 単作動と複作動
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自動弁とは?

自動弁は電気や空気のエネルギーを利用して駆動するバルブです。

手動でハンドルを回す必要が無く、遠隔での操作が可能となります。

種類

今回取り上げる自動ボールバルブ以外にも種類があります。

  • 調整弁(自力式自動弁)
    減圧弁や安全弁など流体自体のエネルギーを利用する自動弁
  • 調節弁(他力式自動弁)
    自動ボールバルブ、自動バタフライバルブ、コントロールバルブなど外部エネルギーを利用する自動弁

構成要素

まずは自動ボールバルブを構成要素に分けて考えます。

ボールバルブ

機構は通常のボールバルブと変わりません。

全開にすることで弁体が流路に残らず圧力損失を限りなく抑えられます。

アクチュエーター

アクチュエーターとは入力されたエネルギーを運動エネルギーに変換する機器です。

今回の場合は電気や空気圧のエネルギーをバルブ開閉の力に変換します。

リミットスイッチ

リミットスイッチはセンサーの1種で、レバー部分が動くことでON/OFF信号を伝えます。

防塵や防水などのためにマイクロスイッチがケースに封入されて保護されています。

リミットスイッチによりバルブの開状態と閉状態をそれぞれ検出します。

配管のボールバルブの上にアクチュエーターが載り、その上にリミットスイッチがある系統図。電磁弁が圧縮空気をアクチュエーターへ送り、リミットスイッチはバルブの開閉のON/OFF信号を制御室へ出す。
緑の線が圧縮空気の通り道。電気信号を受けた電磁弁が空気をアクチュエーターへ送る

自動ボールバルブの種類

自動ボールバルブにも種類があります。

ここでは空気圧と電気の2種類の動力で動作する自動ボールバルブを解説します。

空圧弁

空圧弁は圧縮空気の力で開閉するバルブです。

圧縮空気の流路を開閉するために電磁弁(ソレノイドバルブ)と組み合わせて使用します。

3ポート2位置の電磁弁とスプリング復帰のシリンダーの図を、信号なしと信号ありで上下に並べた。信号なしでは供給が止まりシリンダーの空気が排気されてスプリングが押し戻す。信号ありでは圧縮空気がシリンダーへ入りスプリングを縮める。
信号なしは排気、信号ありは供給に切り替わる(JIS B 0125 の記号に寄せた簡略図)

動力に電気を使用しないことが特徴で、電磁弁などに防爆形を選べば防爆地域でも使用可能です。

一方でエアー圧力が低下していると十分な開閉ができない場合があるため注意が必要です。

また電気に比べて圧縮空気はエネルギー効率が悪いため省エネの観点からは不利となります。

計装用空気の特徴

電動弁

電動弁はモーター駆動で開閉するバルブです。

減速機と組み合わせることで高トルクが得られるため大口径や高圧用のバルブに適しています。

ただし空圧弁と比べると機器サイズは大きく、機構の関係から高速動作には向きません。

単作動と複作動

空圧式の自動ボールバルブには単作動と複作動の2種類が存在します。

単作動

単作動はスプリングリターン方式とも呼ばれます。

普段はスプリングの力で開もしくは閉のどちらかの状態に保たれています。

圧縮空気の力がかかっている間だけもう片方の動作が行われます。

そのため予期せぬエアー供給の遮断が起きた場合に安全方向へバルブを動かしておけます。

通常位置が開なのか閉なのかで正作動と逆作動に分かれます。

複作動

圧縮空気の力で開閉どちらの動作も行います。

単作動と違いスプリングが入っていないため簡易な構造なのが特徴です。

ただしエアー供給の遮断が起きた場合は現在の開閉位置に保たれます。

特にこだわりが無い限りは複作動が選択されます。

シリンダーの記号で単作動と複作動を比べた図。単作動は空気なしでスプリングが押し戻して開、空気ありでスプリングを縮めて閉。複作動は左から空気を入れると閉、右から入れると開で、スプリングは無い。
単作動はスプリングが片側を担い、複作動は両側とも空気で動かす(単作動は正作動の例)

単作動と複作動の使い分け

単作動(正作動、逆作動)と複作動の特徴を以下の表にまとめました。

項目 単作動(正作動) 単作動(逆作動) 複作動
スプリング構造 〇 〇 ×
構造の簡易さ × × 〇
価格 × × 〇
開動作時の動力 スプリング 圧縮空気 圧縮空気
閉動作時の動力 圧縮空気 スプリング 圧縮空気
エアー遮断時 開側に動く 閉側に動く 現在位置に留まる
空圧式ボールバルブの比較

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