ポンプの全揚程とNPSHの求め方

機械/ポンプポンプの3本目(全4本)公開

ポンプの仕様を決めるときは、送る流量で必要な全揚程と、キャビテーションを起こさないかを表すNPSHを計算します。全揚程は高さ・圧力・損失を水頭にそろえて足し、NPSHは吸込み側の絶対圧と蒸気圧から求めます。20 ℃と80 ℃の水で同じ設備を比べた例題と、モーターの選び方も載せました。

全揚程とNPSHの計算手順

  1. 運転条件を集める。 流量(定格と最大)、液の密度、運転温度での蒸気圧、吸込み側と吐出し側の液面の高さと圧力を決めます。
  2. 実揚程を出す。 ポンプの中心を高さ0とし、吐出し側の液面の高さから吸込み側の液面の高さを引きます。
  3. 圧力差を水頭に直す。 吐出し側と吸込み側の圧力の差を、密度と重力加速度で割ります。
  4. 損失水頭を出す。 配管・弁・ストレーナ・熱交換器の圧力損失を水頭に直し、吐出し管の出口で捨てる速度水頭も足します。
  5. 全揚程Hにまとめる。 2〜4の合計がポンプに必要な全揚程です。
  6. NPSHaを出す。 吸込み液面の絶対圧から蒸気圧を引いて水頭にし、液面の高さを足して吸込み側の損失を引きます。
  7. NPSHrと比べる。 メーカーの性能曲線から読んだNPSHrに対し、最大流量でも余裕が残るかを確かめます。
  8. モーターを選ぶ。 軸動力 ρgQH/η を出し、最大流量での軸動力に余裕を見て定格出力を決めます。
この記事の内容
  1. 全揚程とNPSHaの違い
  2. 全揚程の求め方
  3. NPSHaの求め方
  4. NPSHrとの比べ方と余裕の目安
  5. 軸動力からモーターを選ぶ
  6. 例題(水を20 ℃と80 ℃で送る)
  7. 計算でよくある間違い
  8. キャビテーションの起き方と対策
  9. 参考資料

全揚程とNPSHaの違い

どちらも単位はmですが、使う圧力の基準と、関係する配管の範囲が違います。NPSHaは設備で決まる値で、比べる相手のNPSHrはポンプで決まる値です。

項目 全揚程 H NPSHa
表すもの ポンプが液に与える水頭 ポンプ入口の圧力が蒸気圧を上回る分の水頭
圧力の基準 差をとるのでゲージ圧のままでよい 絶対圧
関係する配管 吸込み側と吐出し側の両方 吸込み側だけ
流量を増やすと 損失が増えて大きくなる 吸込み損失が増えて小さくなる
液温を上げると ほとんど変わらない 蒸気圧が上がって小さくなる
比べる相手 ポンプの性能曲線(Q-H曲線) 必要NPSH(NPSHr)

全揚程の求め方

全揚程は、吸込み側と吐出し側の条件から次の4つの項を足して求めます。ベルヌーイの定理の水頭の式に、損失を加えた形です。

全揚程[m]

$$H=(z_{2}-z_{1})+\frac{P_{2}-P_{1}}{\rho g}+\frac{\Delta P_{s}+\Delta P_{d}}{\rho g}+\frac{u_{d}^{2}}{2g}$$

式は横にスクロールできます

H:全揚程[m]、z₁・z₂:吸込み側・吐出し側の液面の高さ(ポンプ中心が0、上が正)[m]
P₁・P₂:吸込み側・吐出し側の液面にかかる圧力[Pa]、ΔPs・ΔPd:吸込み側・吐出し側の損失[Pa]
ρ:密度[kg/m³]、g:重力加速度[m/s²]、ud:吐出し管の出口の流速[m/s]

  • 実揚程 z₂−z₁ は、液面どうしの高さの差です。吸込み液面がポンプより下(吸上げ)ならz₁は負になり、その分だけ実揚程が大きくなります。吐出し管が液面の上で開いているときは、管の出口の高さで考えます。
  • 圧力差の水頭 (P₂−P₁)/ρg は、吐出し先と吸込み側の槽の圧力の差です。差をとるのでゲージ圧のまま計算でき、両方が大気開放なら0になります。
  • 損失水頭 (ΔPs+ΔPd)/ρg は、直管の摩擦損失(ファニングの式)と、弁・継手・ストレーナ・熱交換器の損失の合計です。流速のほぼ2乗に比例するので、流量を増やすと急に大きくなります。
  • 速度水頭 ud²/2g は、吐出し管の出口から槽へ出ていく液が持ち去る分です。流速1.5 m/sで0.11 mと小さいものの、化学工学便覧の揚程の式も、高田・堀川『わかる!ポンプの選び方・使い方』の全揚程の表もこの項を含めています。ケムファクの計算ツールはこの項を省いた式なので、入れるときは吐出し側の損失に足して入力します。

液面が上下するタンクでは、全揚程が最も大きくなる組み合わせで計算します。吸込み側は最低液面、吐出し側は最高液面です。配管の損失は腐食やスケールの付着で年々増えるので、余裕を見込みます。

圧力を水頭に直すときは密度で割る

圧力差から水頭への換算[m]

$$h=\frac{\Delta P}{\rho g}$$

式は横にスクロールできます

h:水頭[m]、ΔP:圧力差[Pa]、ρ:密度[kg/m³]、g:重力加速度[m/s²]

圧力差 水(1,000 kg/m³) 800 kg/m³ 1,200 kg/m³
10 kPa 1.02 m 1.27 m 0.85 m
100 kPa(0.1 MPa) 10.20 m 12.75 m 8.50 m
1 MPa 101.97 m 127.46 m 84.98 m

同じ圧力差でも、密度が小さい液ほど水頭は大きくなります。同じポンプで密度の違う液を送ると、全揚程(m)は同じでも、ポンプで上がる圧力と軸動力が密度に比例して変わります。

NPSHaの求め方

NPSHはNet Positive Suction Headの略です。ポンプ入口の圧力が液の蒸気圧をどれだけ上回るかを、液柱の高さで表します。設備で決まるNPSHaは次の式で求めます。化学工学便覧は「有効NPSH」、計算ツールは「利用可能NPSH」と呼んでいる値です。

NPSHa[m]

$$NPSH_{a}=\frac{(P_{1}+P_{a})-P_{v}}{\rho g}+z_{1}-\frac{\Delta P_{s}}{\rho g}$$

式は横にスクロールできます

P₁+Pa:吸込み側の液面の絶対圧(ゲージ圧P₁に大気圧Paを足した値)[Pa]、Pv:運転温度での蒸気圧(絶対圧)[Pa]
z₁:吸込み側の液面の高さ(ポンプ中心が0、上が正)[m]、ΔPs:吸込み側の損失[Pa]

NPSHaは絶対圧で計算します。蒸気圧が絶対圧の値なので、タンクの圧力もゲージ圧に大気圧を足してそろえます(絶対圧力とゲージ圧力)。全揚程は差をとるのでゲージ圧で済みましたが、NPSHaでは大気圧の分が効きます。

使う蒸気圧は、運転温度での値です。蒸気圧は温度とともに急に上がるので、同じ設備でも液温が上がるほどNPSHaは小さくなります。大気開放タンクの水で、圧力の項を温度ごとに計算すると表のようになります(大気圧101.325 kPa、物性はIAPWS-IF97)。

水温 蒸気圧 密度 圧力の項 (Pa−Pv)/ρg
20 ℃ 2.34 kPa 998.2 kg/m³ 10.11 m
40 ℃ 7.38 kPa 992.2 kg/m³ 9.65 m
60 ℃ 19.95 kPa 983.2 kg/m³ 8.44 m
80 ℃ 47.41 kPa 971.8 kg/m³ 5.66 m
90 ℃ 70.18 kPa 965.3 kg/m³ 3.29 m
95 ℃ 84.61 kPa 961.9 kg/m³ 1.77 m
100 ℃ 101.42 kPa 958.4 kg/m³ 0 m(沸点)

この値にz₁を足し、吸込み側の損失を引くとNPSHaになります。液面が下がるほどNPSHaは小さいので、吸込みタンクは最低液面で計算します。

沸点の液を吸い込むとき

蒸留塔の塔底液や液化ガスのように吸込み側の液が沸点にあると、液面にかかる圧力は蒸気圧と同じです。圧力の項は0になり、NPSHaは液面の高さから吸込み損失を引いた分だけです。そこで沸点の液はポンプを液面より下に置く押込みにして、NPSHaを確保します。

NPSHrとの比べ方と余裕の目安

NPSHrはメーカーが性能曲線に載せる値で、流量とともに大きくなります。NPSHaは逆に、流量が増えると吸込み損失が増えて小さくなる値です。そのため計画上の最大流量でも比べます。

性能曲線のNPSHrは、ふつうNPSH3と同じ値です。NPSH3は、流量を一定にしてNPSHaを下げ、全揚程が3 %落ちたときのNPSHaを指します(外山 p.202)。Hydraulic Instituteの指針(ANSI/HI 9.6.1の2024年版)は、メーカーが示すNPSHrを、試験で測ったNPSH3以上の値としています。NPSHrがNPSH3と同じ値なら、NPSHa=NPSHrの点で揚程はすでに3 %下がっています。NPSHrがNPSH3より大きい場合、この等号だけでは揚程低下の割合は決まりません。このためNPSHaには、NPSHrに対する余裕を持たせます。余裕の大きさは、資料によって表のように差があります。

資料 余裕の目安
グルンドフォス(Grundfos、ポンプメーカー)のFAQ NPSHa>NPSHr+0.5 m
HERMETIC-Pumpen(ドイツのキャンドモーターポンプメーカー)の技術資料 通常0.5 m
外山『絵とき「ポンプ」基礎のきそ』p.44・p.125 購入者が「NPSHa−NPSH3≧0.6 m」か「NPSHa≧1.3×NPSH3」を指示することが少なくない。p.125は最大吐出し量で0.6 m以上とする指定の例
高田・堀川『わかる!ポンプの選び方・使い方』p.35 通常はNPSHa>1.3×NPSHr(水温・吐出し量・大気圧の変動に対して取る)
Hydraulic Institute(米国)ANSI/HI 9.6.1 用途ごとに推奨値を定める(数値は規格本文)

余裕を見るのは、NPSHaの計算に不確かさがあり、運転中も吸込み配管の内面の経年変化や電圧の変動による回転速度の変化で条件が動くからです。比速度(回転速度・流量・揚程から求める羽根車の形の指標)の大きいポンプでは、揚程が3 %落ちる前から振動や騒音が出ることもあります。どの値を使うかは購入仕様でメーカーと決め、温度が大きく変わる液化ガスなどは個別に相談します。

軸動力からモーターを選ぶ

水動力 ρgQH をポンプ効率で割ると軸動力、さらにモーター(電動機)の効率で割るとモーターの電気の入力です。

水動力・軸動力・モーター入力[W]

$$P_{w}=\rho gQH \qquad P_{s}=\frac{P_{w}}{\eta_{p}} \qquad P_{m}=\frac{P_{s}}{\eta_{m}}$$

式は横にスクロールできます

Pw:水動力[W]、Ps:軸動力[W]、Pm:モーター入力[W]、Q:流量[m³/s]
ηp:ポンプ効率[-]、ηm:モーター効率[-]

モーターの定格出力は、軸動力と比べて選びます。

  • 比速度の小さい遠心ポンプは、流量が増えるほど軸動力が大きくなります。そのため最大流量の軸動力で選びます。購入仕様では「最大吐出し量において、モータ定格出力は軸動力に対して10 %以上の余裕」のように、流量と余裕を組にして指定する例があります(外山 p.125)。
  • メーカーの選定表の動力は水の値です。密度の大きい液では、密度に比例して大きなモーターが要ります。
  • 性能曲線は常温の清水で試験した値です。粘度が高いと全揚程と効率が下がって軸動力が増えるので、メーカーにISO/TR 17766で換算した性能を出してもらいます。
  • モーターの出力は0.75、1.5、2.2、3.7 kWのように飛び飛びです(高田・堀川 p.33)。軸動力のすぐ上の出力では余裕が足りないことがあります。

例題(水を20 ℃と80 ℃で送る)

大気開放のタンクから、窒素で50 kPaGに保った受入れ槽へ、水を12 m³/hで送ります。ポンプはタンクの最低液面より2.0 m高い所にある吸上げの配置です。

条件 値
流量 Q 12 m³/h(0.003333 m³/s)
吸込み側 大気開放(P₁=0 kPaG)、最低液面 z₁=−2.0 m
吐出し側 受入れ槽 P₂=50 kPaG、液面 z₂=12.0 m
吸込み配管 80A Sch40(内径78.1 mm、流速0.70 m/s)、直管5 m+継手・弁の相当長さ10 m、Y形ストレーナ
吐出し配管 50A Sch40(内径52.7 mm、流速1.53 m/s)、直管40 m+継手・弁の相当長さ25 m、熱交換器
吸込み側の損失 ΔPs 配管1.05 kPa+ストレーナ2.0 kPa=3.05 kPa(80 ℃では2.89 kPa)
吐出し側の損失 ΔPd 配管32.0 kPa+熱交換器30.0 kPa=62.0 kPa(20 ℃)
ポンプ 12 m³/hでのNPSHr 2.5 m、ポンプ効率0.60(性能曲線から読んだ値とする)

配管の損失は、ファニングの式(鋼管の粗さ0.046 mm)で計算しました。

全揚程の項(20 ℃) 計算 値
実揚程 12.0−(−2.0) 14.000 m
圧力差の水頭 50,000÷(998.2×9.807) 5.108 m
損失水頭 (3,050+62,000)÷(998.2×9.807) 6.645 m
速度水頭 1.528²÷(2×9.807) 0.119 m
全揚程 H 合計 25.872 m

80 ℃で計算し直しても、全揚程は約25.8 mでほとんど変わりません。大きく変わるのはNPSHaです。

NPSHaの項 20 ℃ 80 ℃
蒸気圧 Pv 2.34 kPa 47.41 kPa
密度 ρ 998.2 kg/m³ 971.8 kg/m³
圧力の項 (101.325−Pv)/ρg 10.112 m 5.657 m
液面の高さ z₁ −2.000 m −2.000 m
吸込み損失 ΔPs/ρg 0.312 m 0.303 m
NPSHa 7.800 m 3.354 m
余裕 NPSHa−NPSHr 5.300 m 0.854 m

20 ℃なら余裕は5.30 mあります。80 ℃では蒸気圧が47.41 kPaに上がり、余裕は0.85 mまで減りました。表の0.5 m・0.6 mや1.3倍(NPSHaで3.25 m以上)はどれも満たしますが、計算ツールでは1 m未満として注意が出る値です。

さらにストレーナが詰まり、吸込み側の損失が8 kPa増えたとします。80 ℃のNPSHaは0.84 m下がって2.51 mとなり、NPSHrの2.5 mとほぼ同じです。NPSHr=NPSH3なら揚程が3 %落ちる点に近く、音や振動が出てもおかしくない状態です。20 ℃なら同じ詰まりでも、NPSHaは6.98 mあります。

ここまでは定格流量で比べました。最大流量では吸込み損失もNPSHrも増えて余裕はさらに減るので、手順7のとおり最大流量のNPSHrと損失でも計算し直します。

80 ℃の水を送るなら、ポンプを最低液面より1.0 m低く置いて押込みにします。z₁が+1.0 mになるので、80 ℃でもNPSHaは6.35 mです。

軸動力は、20 ℃の水動力844 W(ρgQH)を効率0.60で割った1.41 kWです。モーター効率を0.90とすると、この運転点でのモーター入力は1.56 kWになります。

最大流量時の実機の性能資料がないため、モーターは2.2 kWを仮選定とします。例えば、回転速度を調整する運転で最大流量15 m³/h・揚程30 m・効率0.64を満たすと仮定すると、軸動力は998.2×9.807×(15/3,600)×30÷0.64=1.91 kWです。例として10 %の余裕を取った必要出力2.10 kWを、2.2 kWで満たします。

定格流量で求めた25.87 mは配管側の必要全揚程です。仮定した最大流量点と合わせて、同じ回転速度のポンプ性能曲線を示すものではありません。実機では各運転点の回転速度と揚程・効率をメーカーの曲線で確認します。定格出力を決める基準は、運転範囲全体の最大軸動力です。

例題の値はポンプ計算ツール(全揚程・NPSH・軸動力)(別サイト)で確かめられます。20 ℃では速度水頭0.119 m(1.17 kPa)を吐出し側の損失に足し、ΔPd=63.17 kPaと入力します。結果はH=25.87 m、NPSHa=7.8 mです。

計算でよくある間違い

  • 圧力を水頭に直すときに密度を忘れる。 「0.1 MPaで約10 m」は水での換算です。密度800 kg/m³の溶剤にそのまま使うと、必要な水頭を2.5 m(2割)少なく見積もります。
  • NPSHaをゲージ圧で計算する。 大気開放タンクのP₁=0を絶対圧のつもりで使うと、大気圧の10.35 m分が抜けます。例題の20 ℃では、7.80 mのはずのNPSHaが−2.55 mと出ます。
  • 常温の蒸気圧を使う。 例題の水では、20 ℃から80 ℃に上がるだけで圧力の項が4.46 m小さくなります。
  • ストレーナの詰まりを見込まない。 詰まると吸込み側の損失が増え、その分NPSHaが下がります。例題の80 ℃では、8 kPaの詰まりで余裕がほぼ無くなりました。
  • NPSHa>NPSHrだけで安心する。 NPSHrがNPSH3なら、等しい点で揚程はもう3 %落ちています。余裕の目安は資料の値を確かめて決めます。

キャビテーションの起き方と対策

キャビテーションは、羽根車の入口付近で液の圧力が蒸気圧より下がって気泡ができ、圧力の高い所で潰れる現象です。揚程と効率が落ち、音と振動が出ます。須藤・横山『ポンプの上手な使い方』の表現では「ぱりっ、ぱりっ」という音です。続けると、気泡が潰れる衝撃で羽根車の表面が虫食い状に削られます。

対策は、NPSHaを上げるか、NPSHrを下げるかのどちらかです。

方向 対策 補足
NPSHaを上げる ポンプを下げる、または吸込み液面を上げて押込みにする 例題では80 ℃のNPSHaが3.35 mから6.35 mになる
NPSHaを上げる 吸込み配管を太く短くし、弁や曲がりを減らす 化学工学便覧の目安はポンプ吸込みラインで流速0.5〜2.0 m/s、沸点に近い液は0.3〜1.5 m/s
NPSHaを上げる ストレーナの前後の差圧を見て掃除する 例題では8 kPaの詰まりでNPSHaが0.84 m下がる
NPSHaを上げる 吸込みタンクを窒素などで加圧する 液化ガスなどで使う(HERMETIC-Pumpen)
NPSHaを上げる 液温を下げる 水なら80 ℃から60 ℃で圧力の項が2.78 m増える
NPSHrを下げる 流量を下げる NPSHrは流量とともに増える。下げすぎると液温が上がるので、メーカーが決めた最小吐出し量は守る(外山 p.115・p.125)
NPSHrを下げる 回転速度の低いポンプ、両吸込形、口径の大きいポンプを選ぶ 高田・堀川 p.35、外山 p.41

吸い上げられる高さの限界は、ポンプの役割と送液原理で扱った大気圧の約10 mです。実際はそこから蒸気圧・吸込み損失・NPSHr・余裕を引いた高さまでです。

参考資料

  1. 化学工学会 編『改訂六版 化学工学便覧』丸善(1999)5·6·2 液体輸送プランニング設計 pp.330〜332
  2. 外山幸雄『絵とき「ポンプ」基礎のきそ 選定・運転・保守点検』日刊工業新聞社(2014)
  3. 高田秋一・堀川武廣『わかる!ポンプの選び方・使い方』オーム社(2000)
  4. 須藤寿雄・横山重吉『ポンプの上手な使い方』パワー社(1989)
  5. Grundfos「What is an NPSH curve and what is its significance?」 https://www.grundfos.com/uk/support/faq/what-is-an-npsh-curve-and-what-is-its-significance
  6. HERMETIC-Pumpen GmbH「NPSH of Pump Units and Pumping Systems」(INFORMATION NPSH/E/08/2010) https://production.axflow.com/globalassets/catalog/mw/apv/heat-exchangers/npsh-of-pump-units-and-pumping-systems.pdf
  7. Hydraulic Institute「Understanding the 2024 Updates to ANSI/HI 9.6.1 Rotodynamic Pumps Guideline for NPSH Margin」(2025) https://www.pumps.org/2025/03/18/understanding-the-2024-updates-to-ansi-hi-9-6-1-rotodynamic-pumps-guideline-for-npsh-margin/
  8. IAPWS R7-97(2012)「Revised Release on the IAPWS Industrial Formulation 1997 for the Thermodynamic Properties of Water and Steam」 https://www.iapws.org/technical-guidance/release/IF97-Rev
  9. KSB「NPSH」(Centrifugal Pump Lexicon) https://www.ksb.com/en-global/centrifugal-pump-lexicon/article/npsh-1116954

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