圧力計、真空計、連成計は圧力の測定範囲に違いがあります。
測定原理に違いはありません。
測定範囲の違い
圧力計、真空計、連成計について圧力の測定範囲から解説します。
圧力計
圧力計はプラス側のゲージ圧力を測定します。
マイナス側で使用すると故障の原因となります。
真空計
真空計はマイナス側のゲージ圧力、つまり真空領域を測定します。
プラス側で使用すると故障の原因となります。
連成計
連成計は正負両方のゲージ圧力を測定できます。
JISではプラス側を圧力部、マイナス側を真空部と呼びます。
読み取りミスが発生しないよう、目盛りはプラス側を黒、マイナス側を赤のように色分けして表示されるのが一般的です。
測定範囲が広い分、測定精度は圧力計や真空計に比べて悪くなります。
測定原理の違い
圧力計、真空計、連成計はどれも測定原理に違いはありません。
多くはブルドン管と呼ばれる圧力により形状変化する管を利用しています。
またJIS B7505-1 「アネロイド型圧力計-第1部:ブルドン管圧力計」にて5つの精度等級と2つの最大許容誤差、合計10種類に分かれています。
そのため各計器どれを使用しても考え方は変わりません。
連成計の仕様の考え方
圧力計や真空計は片側の圧力のみを測定するため仕様がイメージしやすいです。
ここでは連成計の考え方を解説します。
最大圧力
連成計の最大圧力は、圧力部が圧力の最大値、真空部が最大の真空度をそれぞれ表します。
また最大許容誤差を計算する際には最大圧力を使用します。
圧力最大(Pmax)は圧力部の最大圧力を、圧力最小(Pmin)は真空部の最大圧力を用いて計算します。
最小圧力
連成計の最小圧力は、圧力部・真空部それぞれで最小の値を表します。
通常はどちらもゲージ圧力0です。
圧力スパン
圧力スパンは表示できる圧力の範囲です。
そのため連成計では圧力部から真空部までの表示できる値を指します。
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