圧力計、真空計、連成計の違い

2022年5月8日 広告

圧力計、真空計、連成計は圧力の測定範囲に違いがあります。

測定原理に違いはありません。

圧力計器の違い

  • 圧力計:プラス側のゲージ圧力を測定
  • 真空計:マイナス側のゲージ圧力を測定
  • 連成計:正負両方のゲージ圧力を測定(精度低め)

測定範囲の違い

圧力計、真空計、連成計について圧力の測定範囲から解説します。

圧力計

圧力計

圧力計はプラス側のゲージ圧力を測定します。

マイナス側で使用すると故障の原因となります。

真空計

真空計はマイナス側のゲージ圧力、つまり真空領域を測定します。

プラス側で使用すると故障の原因となります。

連成計

連成計は正負両方のゲージ圧力を測定できます。

JISではプラス側を圧力部、マイナス側を真空部と呼びます。

読み取りミスが発生しないよう、目盛りはプラス側を黒、マイナス側を赤のように色分けして表示されるのが一般的です。

測定範囲が広い分、測定精度は圧力計や真空計に比べて悪くなります。

測定原理の違い

圧力計、真空計、連成計はどれも測定原理に違いはありません。

多くはブルドン管と呼ばれる圧力により形状変化する管を利用しています。

またJIS B7505-1 「アネロイド型圧力計-第1部:ブルドン管圧力計」にて5つの精度等級と2つの最大許容誤差、合計10種類に分かれています。

そのため各計器どれを使用しても考え方は変わりません。

連成計の仕様の考え方

圧力計や真空計は片側の圧力のみを測定するため仕様がイメージしやすいです。

ここでは連成計の考え方を解説します。

最大圧力

連成計の最大圧力は、圧力部が圧力の最大値、真空部が最大の真空度をそれぞれ表します。

また最大許容誤差を計算する際には最大圧力を使用します。

圧力最大(Pmax)は圧力部の最大圧力を、圧力最小(Pmin)は真空部の最大圧力を用いて計算します。

最小圧力

連成計の最小圧力は、圧力部・真空部それぞれで最小の値を表します。

通常はどちらもゲージ圧力0です。

圧力スパン

圧力スパンは表示できる圧力の範囲です。

そのため連成計では圧力部から真空部までの表示できる値を指します。

オススメ書籍

・現場エンジニアのための電気の実務がわかる本

現場で使う電気の知識が解説されています。
トラブルシューティングや保全についても記載されているため実用向きです。

現場エンジニアのための電気の実務がわかる本―もう現場でつまずかないズバリ答える50の疑問!
現場エンジニアのための電気の実務がわかる本―もう現場でつまずかないズバリ答える50の疑問!

www.amazon.co.jp

・工業計測と制御の基礎

まず計装の勉強をする際はこの本が一番です。
センサーやバルブ、制御方法、計装システムの作り方まで広く解説されています。

工業計測と制御の基礎―メーカーの技術者が書いたやさしく計装がわかる
工業計測と制御の基礎―メーカーの技術者が書いたやさしく計装がわかる

www.amazon.co.jp

関連記事

測定精度表示の見方
圧力の表現方法
真空の使い方
記事への問い合わせはこちら

-電気計装

//