同心、偏心レジューサの使い分け

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同心レジューサと偏心レジューサの構造の違いと、使う理由、目的に合わせた使い分けを解説します。

この記事の内容
  1. レジューサの構造による違い
  2. なぜレジューサを使用するのか?
  3. 目的に合わせた使い分け
  4. 関連記事

レジューサの構造による違い

まずは同心レジューサと偏心レジューサの構造を解説します。

レジューサの断面を同じ縮尺で上下に並べた図。上の同心レジューサは大径側と小径側の中心線が一致し、下の偏心レジューサは中心線がずれて下面が平ら。流れは左から右の緑の矢印。
同心は中心線が一致、偏心は中心線がずれる(断面・同じ縮尺の概念図。偏心は平らな面を下にした例)

同心レジューサ

同心レジューサはレジューサの入口と出口で中心線が同じとなる形状をしています。

クリーム色に塗った太い縦の管が、左右対称の円すい形で細くなり、下のフランジにつながっている
縦の配管の同心レジューサ。左右から同じように細くなる(写真:DVIDS)

同心を表すコンセントリック(concentric)の意味で “CON” と表記することもあります。

気体・液体どちらの流体にも使用します。

また空気溜まりができてしまうことから流体の種類に関わらず鉛直配管に取り付けられます。

偏心レジューサ

偏心レジューサはレジューサの入口と出口で中心線が別となる形状をしています。

ステンレスの溶接配管。左の太い部分から右のフランジへ細くなる継手で、上の面は水平のまま、下の面だけが斜めに上がっている
ポンプの吸い込み側の偏心レジューサ。上の面を水平にそろえ、下の側だけを絞っている(写真:DVIDS)

偏心を表すエキセントリック(eccentric)の意味で “ECC” と表記することもあります。

使用するのは、空気溜まりや液溜まりを作りたくない場合や、配管サポートの面をそろえたい場合です。

同心レジューサのデメリットを解決できることから水平配管に取り付けられます。

1形と2形の微妙な形状違い

レジューサにも内側の形状によって1形と2形に分けられます。

1形はレジューサの中心部で急激に径を小さくする形状です。

一方、2形は1形よりも緩やかに内径が減少する構造になっています。

同心レジューサの断面を上下に並べた図。上の1形は両端に直管部があり中央で急に縮む。下の2形は直管部がなく全長でなだらかに縮む。流れは左から右。
1形は両端に直管部があり中央で急に縮み、2形は全長でなだらかに縮む(同心の断面。長さは概念図)

一般的にレジューサはパイプをプレスして片方の配管径を狭める製法が採用されています。

そのため指定がない限り1形が使用されます。

一方、大口径や肉厚配管の場合は2形が使用されます。

これはパイプのプレス加工ではなく、鋼板の曲げ加工と溶接の組み合わせによる製法へ変化するためです。

目安として300A程度を境に2形が使用されるようになります。

ただし小径に2形が無い、大径に1形が無いというわけではありません。

なぜレジューサを使用するのか?

配管の圧力損失は配管径が大きくなるほど減少するためレジューサ箇所は少ないほど良いとされています。

どのような状況でレジューサが必要になるのでしょうか。

機器の仕様

通常、配管径は余裕を持たせ少し大きめに設計が行われます。

ただし流量計のような計器は使用流量範囲が決まっているため、使用配管径よりも一般に小さい径を要求されます。

このように機器の仕様に合わせた配管径にするためにレジューサが使用されます。

また可能な限り圧力損失を減らすために計器の直前にレジューサを取り付けることが一般的です。

配管施工コストを削減するためレジューサも含めた鋳物として構造化された流量計(別サイト)も販売されています。

圧力の上昇

機器の仕様で解説した内容と少し重なりますが、こちらはより一般的な話です。

配管の圧力損失が発生することから配管末端になるほど圧力が下がってしまいます。

それを防ぐには配管径を大きくして圧力損失を減らします(同じ流量で細くすると流速が上がり、圧力損失はかえって増えます)。

反対に圧力に余裕がある場合は、配管径を小さくして配管の費用を抑えることもあります。

目的に合わせた使い分け

ここからはレジューサの使い分け方を解説します。

一般的な使用

偏心レジューサは配管径の縮小具合にもよりますが、少なからず偏流が起きます。

そのため空気・液溜まりの発生が懸念されない場合は同心レジューサを使用します。

またレジューサ前後の配管へも均等な力がかかり長期利用においてもメリットがあります。

液溜まりを防ぐ

気液二相系において液溜まりを防ぎたい場合、配管底部が平らになるよう偏心レジューサの平面側を下向きに取り付けます。

水平配管のレジューサの断面を上下に並べた図。上の同心は大径側の下に液が溜まり、サポートの高さが変わる。下の偏心は平らな面を下にして液が溜まらず流れ、下面がそろって配管ラックの梁に載る。
平らな面を下にすると液が流れ続け、下面(BOP)がそろって梁に載せられる(概念図)

例として蒸気ラインのドレンが挙げられます。

高速に流れる蒸気に乗って水塊やミストがエロージョン(機械的摩耗)の原因となりうるため液溜まりは防がなければなりません。

また、この水塊が配管の曲がりや弁にぶつかる衝撃をウォーターハンマー(スチームハンマーとも)と呼びます。

空気溜まりを防ぐ

気液二相系において空気溜まりを防ぎたい場合、配管上部が平らになるよう偏心レジューサの平面側を上向きに取り付けます。

ポンプの吸込み配管の断面を上下に並べた図。上の同心は大径側の上部に気体が溜まる。下の偏心は平らな面を上にしていて、上面に気体が溜まる場所がなく、液が満ちたままポンプへ入る。
ポンプの吸込みは平らな面を上にそろえ、気体の溜まる場所を作らない(概念図)

同心レジューサは空気溜まりが発生するため原則として使用しません。

空気溜まりが発生すると流路が狭まり圧力損失が増加します。

またポンプの場合、空気が入り込んで揚程が上がらなくなるだけでなく故障の原因にもなります。

配管径の差が100mm程度ある場合は偏流が大きくなってしまうため、空気抜きを設けて同心レジューサを採用します。

できるだけ圧力損失を減らす

レジューサの1形と2形では緩やかな管径の縮小が起きる2形の方が圧力損失は小さくなります。

ただしメーカーによっては目的サイズのレジューサが対応していないこともありますので無理に2形にする必要はありません。

配管サポートを取り付けやすくする

偏心レジューサを用いると配管下部の高さ(BOP)を一定に保つことができます。

鉛直配管でも同様の効果があります。

そのためポンプや流量計の直前にレジューサを取り付けることでレジューサの影響を減らしつつ一定高さのサポートを取り付け続けることができます。

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