多方面から見たパッキンとガスケットの違い

機械/機械の基礎機械の基礎の2本目(全3本)公開更新広告

パッキンやガスケットはシール材として使用されます。定義や組立精度、使用温度範囲、形状から両者の違いを比べます。

この記事の内容
  1. パッキンとガスケットの定義
  2. 組立精度による違い
  3. 使用温度範囲による違い
  4. 形状による違い
  5. 関連記事

パッキンとガスケットの定義

ガスケットはフランジのような静止箇所の漏れ止めに使用されます。

反対にパッキンは撹拌器やシリンダーのような運動箇所の漏れ止めに使用されます。

断面図を上下に2つ並べた図。上は2枚のフランジの間にガスケットを挟んだ静止箇所。下は回る・往復する軸の周りのすき間にパッキンを詰めて押さえで押さえた運動箇所
静止箇所のガスケットと運動箇所のパッキン(緑が封止する部品)

ちなみにOリングは静止箇所、運動箇所どちらにも使用されるためパッキンでありガスケットでもあります。

フランジ用ガスケットは「フランジパッキン」と呼ばれることもあります。

役割を考えるとフランジパッキンはガスケットです。

それぞれの代表製品として以下が挙げられます。

代表製品

組立精度による違い

ガスケットは材料の弾性変形を利用しています。

例えばフランジで使用する場合、ボルトで締め付けることで組み立て時の締め付け方向の寸法が変化します。

材料にPTFEではなくゴムを使用する場合やガスケットを多段使用する場合には組立精度の低下を意識しなければなりません。

一方Oリングのようなパッキンでは金属面同士が接するような構造となっているため、より高い精度を求めることができます。

使用温度範囲による違い

メカニカルシールには二次シール材としてパッキンとガスケットの両方が使用されています。

実は同じ材質を使用していてもガスケットよりもパッキンの方が使用温度範囲が狭く設定されています。

これはパッキンが摺動部分で使用されることで摩擦熱を考慮しなければならないことに起因します。

過度に熱がかかったパッキンはへたりや裂けが起きる危険性があります。

形状による違い

テフロン(PTFE)は耐薬品性に優れることから汎用的なシール材ですが、樹脂であるため弾性が少ない材料です。

白い背景に置いた黒いゴム製のOリング2個。断面が円形の輪で、パッキンとして使われる
Oリング(パッキンの一例)(写真:写真AC)

そのためガスケット用途としては十分でもパッキン用途としての目的では弾性が足りずに十分なシールをすることができません。

パッキンとしてOリングを使用する際には断面形状をV型にすることで弾性を持たせる工夫をしています。

ちなみにV形でないテフロンOリングもありますが、静的用途(ガスケット用途)が推奨されています。

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