電気制御

テスターの使い方や注意点

機器の異常を確認するにはテスターが有用です。

電気を主業務として扱わない方でも最低限の事を理解しておくと業務の役に立ちます。

電気を主業務として扱わない方でも最低限の事を理解しておくと業務の役に立ちます。

テスターの主な測定内容

  • 電圧確認
  • 直流電源の極性確認
  • 断線確認
  • on/off機器動作確認
  • 電流測定

詳しい解説は目次から項目をクリックしてご確認ください。

テスターとは

テスターは主に電圧、電流、抵抗値を測定する計測機器です。

正式にはサーキットテスターや回路計と呼び、テスターは通称です。

また欧米ではマルチメーターと呼ばれます。

見た目

アナログテスターとデジタルテスターの2種類があります。

現在では安価で小型なものも増えてきたためデジタルテスターが主流です。

デジタルテスター

基本構成

テスターは本体とテストリード(テストプローブ)で構成されています。

本体は測定結果の表示や測定種別を選択するのに使用します。

テストリードは先端のピンを測定物に接続・接触させて測定するためのものです。

赤色をプラス側、黒色をマイナス側に接続します。

本体にはCOM(コモン)と記されており、こちら側に黒色テストリード(マイナス)を接続します。

コモンとは?

テスターの使い方

実際にテスターを用いての測定方法を解説します。

主に電流測定、電圧測定、抵抗測定を用います。

イメージしやすいようにプラントに関係する機器構成を例として取り上げます。

電圧確認

電圧測定により三相電圧のバラツキや電圧値が正常か確認できます。

電気がきているか、すなわち検電器の役割としても活用できます。

電圧測定イメージ

三相交流電源の3種類全て測定することで各電圧にばらつきがないか確認できます。

イメージ図では赤白、赤黒、白黒の組み合わせです。

交流電源の場合はテストリードのプラスマイナスは意識する必要がありません。

例えばブレーカーが落ちていないにも関わらず一次側200V、二次側0Vとなっていた場合は接点不良や焼き付きなどブレーカー自体の異常を疑うことになります。

直流電源の極性確認

プラントでは交流電源が主流ですが、24Vの直流電源も使用されます。

24V電源の配線後の極性チェック、もしくは極性が分からない場合の確認に利用できます。

測時時は赤色をプラス側、黒色をマイナス側に接続します。

電圧測定の際に直流電源を測定するとプラスマイナス表示で電圧が表示されるようになります。

極性確認イメージ

断線確認

抵抗値は電気の流れにくさを表すため、線が損傷している場合は抵抗値が上昇します。

また完全に断線している場合は抵抗が無限大になります。

そのため抵抗測定を用いて断線のチェックをすることが出来ます。

ただし抵抗測定では回路の電源を遮断してから測定しなければなりません。

コンセントプラグの配線を例に測定方法を示します。

断線確認イメージ
ヒーターの断線確認は注意点あり

on/of機器の動作確認

ブレーカーやスイッチのようなon/offで回路を開閉するような機器の場合、正常に遮断できているか抵抗測定で分かります。

導通がある場合、機器自体の微小抵抗値が表示されます。

導通が無い場合、抵抗値が無限大であると表示されます。

on/off動作確認イメージ

テスターによっては「抵抗測定」と「導通確認」の2種類選択できる場合がありますが原理は同じです。

「導通確認」項目の場合はブザーやランプで導通を知らせてくれるものが多いため計測値を見る手間が省けます。

通常の「抵抗測定」項目で調べる場合はおおよそ100Ω以下であれば導通ありと判断できます。

ちなみにHIOKIの機器では20Ωを閾値の初期値としているようです。

動力機器の電流測定

テスターで電流測定できますが、実用面を考えると使用頻度は低くなります。

そもそも電流値はテストリードを回路へ直列に接続する必要があるため離線しなければなりません。

そのためテストリードではなくクランプ付きテスタークランプメーターを使用して電線を外から挟むようにして測定するのが一般的です。

クランプメーター

使用上の注意

非常に便利なテスターですが注意点がいくつもあります。

正しく安全に測定するためには必ず守るべき項目です。

主要な項目をピックアップしました。

短絡(ショート)

測定中にテストリード同士が接触した場合、回路が短絡して大電流が流れてしまいます。

短絡させた場合、異常発熱や火花による機器破損や火災など重大事故が発生します。

短絡を防ぐためにピン長さを短くしたテストリードやテストピンキャップも販売されています。

また測定する際に片手で2本のテストリードを持つ、いわゆる「お箸持ち」をすると短絡リスクが上がります。

基本的には両手で1本ずつ持って測定する方が安全です。

測定中に設定を変えない

テスターの多くはつまみやボタンで電圧測定・電流測定などを切り替えられます。

測定中に設定を変更すると事故に繋がる恐れがあります。

特に注意すべきは電流測定に変更した時です。

一瞬でも設定を電流測定に変えた瞬間に回路の電流がテスターに流れてしまい、測定上限を超えている場合は故障する恐れがあります。

測定レンジ間違い

アナログテスターでは目的とするレンジにつまみを回して設定する必要があります。

デジタルテスターの場合はオートレンジを採用しているものも多く、ミスを減らすことが出来ます。

また不慮の事故を防ぐため多くのテスターにはヒューズやダイオードを用いた過電流対策が取られています。

当然テスター自身にも測れるレンジがあるため注意が必要です。

ちなみに使用前にテストリード同士を接触させて抵抗測定を行うことで機器異常を確かめることが出来ます。

0Ω、接触抵抗も加味すると0.1~0.3Ω程度の表示であれば問題ないと判断します。

使用環境

テスターは高温や高湿度では正しく測定できません。

必ず使用温湿度範囲が設定されているため確認しておく必要があります。

また電気的なノイズにも測定結果は影響を受けます。

強い磁気を発生する機器のそばでは正確に測定できません。

OLの表示

測定していると、OL(ol)と表示されて測定できないことがあります。

これはオーバー表示を意味し、測定上限を超えた測定値を意味します。

測定設定を誤っている、もしくはテスターの測定限界を超えた測定対象であることが考えられます。

ちなみにOLは過負荷を意味するoverloadが由来です。

関連記事

ヒーターをテスターで確認する
テスターで確認する大切さ
圧着端子の種類
記事への問い合わせはこちらから

-電気制御
-