タンクジャケットの種類

機械/タンク・容器タンク・容器の2本目(全2本)公開更新広告

タンクジャケットの種類と、ジャケットの保温の方法を紹介します。

この記事の内容
  1. ジャケットの種類
  2. ジャケットの保温
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ジャケットの種類

タンクジャケットには加熱冷却媒体が循環します。

使用する圧力や温度、加熱効率などを考えて様々な形式のジャケットが使用されます。

槽壁の断面を同じ縮尺で並べた4つの図。二層式は外板との間の空間、スパイラルバッフルは空間を仕切る板、ハーフパイプコイルは槽壁に溶接した半割管、ディンプルはくぼみで槽壁に溶接した外板
ジャケットの断面(左が槽内。×は熱媒が紙面に垂直に流れることを示す)

二層式

二層式は一般的によく用いられるジャケットの形式です。

タンクの周囲に加熱冷却媒体が通る層を設けます。

構造が単純なことから容量が小さなタンクにも使いやすいことが特徴です。

蒸気で加熱するときは、ジャケットの中でできた凝縮水(ドレン)を下の口から自然に流してスチームトラップへ導きます。凝縮水がたまると伝熱面が狭くなり、加熱の効率が下がるためです。

スパイラルバッフル

スパイラルバッフルは二層式タンクのジャケットに螺旋状の仕切り板(バッフル)が設けられています。

バッフルにより加熱冷却媒体は螺旋状に流れるようになります。

また乱流を誘発するため伝熱効率の向上が見込めます。

更にバッフルはジャケット自体の補強にも繋がります。

ハーフパイプコイル

ハーフパイプコイルは半分に切断したパイプがコイル状に溶接されています。

外側にらせん状のコイルを巻いた、建設中のジャケット付き容器
ジャケット付き容器(外側にらせん状のコイルを巻いたもの)(写真:PEO, Assembled Chemical Weapons Alternatives/CC BY 2.0/Wikimedia Commons)

そのコイルの中を加熱冷却媒体が通ります。

溶接個所が多いことからタンク壁面の強度増加、コスト削減に繋がります。

また加熱冷却具合は領域によってコイルの巻き数を変えることで調節できることが特徴です。

底部、胴部でコイルを分離すれば加熱冷却媒体を使い分けることも出来ます。

流れは乱流になり高い伝熱効率、また高い流速を実現できます。

二層式は熱媒がジャケット全体を下から上へ流れ、スパイラルバッフルは仕切り板に沿って、ハーフパイプコイルは半割管の中を、らせん状に下の入口から上の出口へ流れる様子を示す正面図
液の熱媒の流れ(下の入口から上の出口へ。蒸気なら上から入れ、凝縮水を下から抜く)。仕切りと半割管で流路が細くなる

ディンプル

ディンプルは“小さなくぼみ”を意味します。

一定間隔にくぼみがある板をジャケットに使用し、ゴルフボールのようなタンク表面になります。

板自体に強度があり、温度変化が大きく耐圧性があることが特徴です。

また加熱冷却媒体の流速が低い場合でも乱流を発生できます。

例えば高圧蒸気を通す場合に使用されます。

覗き窓付きジャケット

一部が強化ガラスになっており、中を覗くことができるジャケットも存在します。

液面高さや状態を確認する必要がある場合は覗き窓付きのジャケットを用います。

ただしガラスの費用や加工費用も上乗せされるため高価になります。

ジャケットの保温

ジャケットは加熱冷却するために取り付けます。

そのため周囲との熱交換を防ぐために保温材を巻きつけ保温するのが一般的です。

断熱材

断熱材は種類が多く、プラントにおいてはグラスウールが広く普及しています。

その他にもロックウール、ケイ酸カルシウム、発泡ポリウレタン、パーライトなどがあります。

断熱材を剝き出しにしておくことは少なく、表面を薄い金属板で保護します。

これをラッキングと呼びます。

断熱の効果

ジャケットは周囲との熱交換を防ぐ以外にも効果があります。

  • 周囲からの温度影響を受けにくくなる
  • 周囲に温度影響を与えにくくなる
  • 火傷を防止する
  • 結露を防止する

溶接式三層

断熱材を取り付ける際、二層式ジャケットタンクを三層構造にする場合があります。

断熱層もタンクに溶接で取り付けられているため、外から丸洗いできることが特徴です。

壁の断面。通常の保温は二層式の外板の外に断熱材を巻いて薄い金属板のラッキングで覆う。溶接式三層は断熱層の外側にも外板を溶接して断熱層を閉じる
保温の層構成(左が槽内)

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