【電線】IV、KV、KIVの違い



制御盤で使われる電線にもIV線やKV線、KIV線など種類があります。

Kは可撓性(かとうせい)、I は600V絶縁電線、Vはビニル電線を意味します。

特段こだわりが無い状況では取り扱いしやすいKIV線がメインでに使われる印象です。

線種使われる銅線電線の柔らかさ電気機器用配線使用用途
IV7本×電気配線を浮かせて配線する場合など
KV数10本×24V配線やPLCの入出力など信号配線
KIV数10本電気配線用にメインで使用
電線の種類



電気機器用の電線

まずは主に使われているIV線とKIV線について解説します。

IV線

IV線使用イメージ

IV線は600V以下の電気機器の配線に使用できるビニル絶縁電線です。

KV線やKIV線と比べて太い銅線をより合わせているため曲げにくさがあります

そのため曲げた時の形が残りやすく配線したときに綺麗に納められます。

例えば制御盤表面のスイッチ、押しボタンなどは浮かせて配線することもありますので、その際は役に立ちます。

KIV線

KIV線使用イメージ

IV線は600V以下の電気機器の配線に使用できる可とうビニル絶縁電線です。

IV線よりも細い銅線をより合わせており曲げやすい特徴があります。

配線がしづらいときにはIV線ではなくKIV線を使用します。

ちなみにKIVの"K"は可撓性(かとうせい)を意味します。

特段こだわりが無い状況では取り扱いしやすいKIV線がメインでに使われる印象です。

通信機器用の電線

次に通信機器用のKV線について解説します。

KV線

KV線は100V以下の通信機器や電子機器等の内部配線に使用できる可とうビニル絶縁電線です。

IV線やKIV線と違い600V以下の電気機器で使用できる保証がありません。

そのため24V配線やPLCの入出力配線など信号線に使われます。

ただプラント設備の電気系統は汎用性の高いKIV線が使われている印象です。

また通信用のため1.25sq程度の太さまでしかラインナップにありません。

耐熱性を向上させた電線

IV線、KI線、KIV線の他にも耐熱性を向上させた電線があります。

HIV

HIV線は二種ビニル絶縁電線と呼ばれます。

銅線の保護に耐熱塩化ビニル樹脂が使用されていることが特徴です。

IV線の耐熱温度が60℃に対し、HIV線は75℃と耐熱性に優れます。

HKIV

HKIV線はHIV線と同様に75℃の耐熱性を有するKIV線です。

関連記事

電線に欠かせない圧着端子
配線の省力化にはコモン線
電圧や断線はテスターで確認







記事への問い合わせはこちら

-電気計装