【電線】IV・KIV・KVの違い早見表|KVとは?VSFとの違いも解説

2022年6月8日 広告

制御盤の配線に使うIV線・KIV線・KV線の違いを、規格・定格電圧・導体・許容温度・用途で比べた記事です。最初に早見表を置き、そのあとに各電線の特徴とVSFとの違いをまとめました。記号のKは「電気機器用」「電子・通信機器用」といった用途を表し、いずれも柔らかいより線を使った電線です。

IV・KV・KIVの違い早見表

項目IVKIVKV
正式名称600Vビニル絶縁電線電気機器用ビニル絶縁電線電子・通信機器用ビニル電線(商品名は通信機器用ビニル電線)
記号の意味IVで1つの記号(ビニル絶縁電線)K=電気機器用のIVK=電子・通信機器用、V=ビニル
規格JIS C 3307JIS C 3316JCS 3368(日本電線工業会規格)
定格電圧600V600V300V以下(JCS 3368)
導体軟銅の単線、または太めの素線をより合わせたより線(細いサイズは7本より。2sqで0.6mm×7本)細い素線を多数より合わせた可とうより線(2sqで0.26mm×37本)細い素線を多数より合わせた可とうより線(0.75sqで0.18mm×30本)
曲げやすさ硬い(曲げた形が残る)柔らかい柔らかい
絶縁体ビニル(塩化ビニル樹脂)ビニルビニル
許容温度60℃60℃60℃
主な用途屋内配線・接地線・制御盤内で形を整えたい配線電気機器・制御盤内の配線(主力)通信機器・電子機器の内部配線(信号線)
サイズ表記単線は直径mm(1.6・2.0など)、より線はsq(0.9sq〜)sq(メーカーにより0.5〜325sq程度。JIS C 3316の規定は0.75〜14sq)sq(おおむね0.2〜1.25sq。2sqまで作るメーカーもある)

KVとは

KV線は通信機器や電子機器の内部配線に使う可とうビニル電線で、日本電線工業会規格のJCS 3368(電子・通信機器用電線)に基づいています。定格電圧は規格上300V以下(自社製品の定格を100V未満と表示するメーカーもあります)、許容温度は60℃で、サイズはおおむね1.25sq以下の細いものです。IV線やKIV線のような600Vの定格がないため、プラントでは24V電源やPLCの入出力といった信号線に限って使われます。

KIVとは

KIV線の使用イメージ
KIV線の使用イメージ

KIV線は600V以下の電気機器の配線に使う電気機器用ビニル絶縁電線で、JIS C 3316で規定されています。シース(保護外被)のあるものをケーブルと呼ぶのが一般的で、シースのないKIV線は「KIVケーブル」ではなく絶縁電線の「KIV線」が正確な呼び方です。導体は細い素線を多数より合わせた可とうより線で、たとえば1.25sqなら0.18mmの素線50本になり、IV線の同サイズ(0.45mm×7本)より格段に柔らかい構造です。曲げやすく端末加工もしやすいので、プラントの制御盤では特にこだわりがなければKIV線が主力という印象があります。

IVとは

IV線の使用イメージ
IV線の使用イメージ

IV線は600V以下の一般電気工作物や電気機器の配線に使う600Vビニル絶縁電線で、JIS C 3307で規定されています。導体は軟銅の単線(1.6mm・2.0mmなど)か、太めの素線を7本より合わせたより線で、KIV線より硬く曲げにくい代わりに曲げた形が残るため、配線をそろえて納めやすいのが特徴です。制御盤では盤面のスイッチや押しボタンまわりで電線を浮かせて配線するときなどに使い、屋内配線や接地線にも広く使われます。

VSFとの違い

VSFは単心ビニルコードで、JIS C 3306(ビニルコード)に基づく交流300V以下の小形電気器具の内部配線用です。導体はKIV線と同じ細い素線の可とうより線(0.75sqで0.18mm×30本)ですが、定格電圧が300VとKIV線の半分で、規格上の分類も「絶縁電線」ではなく「コード」になります。制御盤の600V回路にはKIV線、器具の内部配線にはVSFと分けて考えると区別しやすいです。

耐熱タイプ(HIV・HKIV)

IV線とKIV線の許容温度は60℃ですが、耐熱性可塑剤を使ったビニルで絶縁した二種ビニル絶縁電線は75℃まで使えます。IV線の耐熱版がHIV(JIS C 3317)、KIV線の耐熱版がHKIV(JIS C 3316)で、発熱機器のまわりなど温度が高くなる場所に使います。

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参考資料

  1. JIS C 3307:2000「600Vビニル絶縁電線(IV)」
  2. JIS C 3316:2008「電気機器用ビニル絶縁電線」
  3. JIS C 3317:2000「600V二種ビニル絶縁電線(HIV)」
  4. JIS C 3306:2000「ビニルコード」
  5. JCS 3368「電子・通信機器用電線」(一般社団法人日本電線工業会)
  6. 一般社団法人日本電線工業会 JCS 3368:2024「電子・通信機器用電線」(表1 記号の意味、適用範囲「定格電圧300V以下」)
  7. 一般社団法人日本電線工業会「電線とは」(電線とケーブルの区別)

更新履歴 2026-09 早見表・VSFとの違いを追加。規格番号と導体構成を追記し、KVの定格電圧を現行の「100V以下」からJCS 3368の規定(300V以下)に訂正。

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