4-20mAと1-5Vの違いと変換方法

2022年5月28日 広告

センサーやアクチュエーターの信号には4-20mAや1-5V信号が良く使われます。

断線時は0mA(0V)となるためフェイルセーフ性に優れています。

4-20mA信号と1-5V信号は250Ωの抵抗(シャント抵抗)を使うことで容易に変換できます。

信号の減衰を防ぐため電流信号で伝送し、シャント抵抗での変換は信号受信側で行うようにしてください。

項目4-20mA信号1-5V信号
長距離伝送×
複数機器へ入力×
テスターで測定
4-20mA信号と1-5V信号の違い

4-20mA信号と1-5V信号の特徴

4-20mA信号は電流出力の範囲が4mA~20mAの範囲である信号です。

また1-5V信号は電圧出力の範囲が1V~5Vの範囲である信号です。

それぞれの特徴を解説します。

共通の特徴

例えば液面高さ0m~10mを表現できるレベル計を使用したとします。

その場合、液面高さが0mの時はレベル計から4mAもしくは1Vの信号が送られ、10mでは20mA(5V)、5mでは12mA(3V)と出力されます。

液面高さに応じて電流値が変わることで相対的に液面高さが表現できます。

断線時は0mA(0V)となるためフェイルセーフ性に優れています。

4-20mA信号の特徴

電流信号は長距離伝送に向いています。

同一の信号を複数の機器へ入力する際は直接接続しなければなりません。

そのため断線により全ての機器への入力ができなくなる恐れがあります。

測定は配線を一度外して直列に測定器を取り付けるか、クランプメーターを使います。

ただしmAオーダーの測定ができないテスターもあり、計測機器が少々限られます。

計装用のミリアンペアクランプテスターを使うのが理想です。

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1-5V信号の特徴

電圧信号は電圧降下が起きてしまいます。

そのため長距離伝送には向いていません。

また同一の信号を複数の機器へ入力する際は並列接続します。

そのため断線時の影響は1つの入力機器へ限定することができます。

信号の変換

例えばデータロガーでセンサーの値を保存するとします。

実は全てのデータロガーが電流信号を入力できるわけではありません。

その際に4-20mAの電流信号は電圧信号に変換することで測定できるようになります。

他にもDCSやPLCの入力ユニットが電圧対応のものを使用していた場合にも変換は有効です。

信号受信部で変換すること

長距離伝送には電流信号が向いています。

そのため信号受信部で変換するように意識して下さい。

シャント抵抗を使用

4-20mAの信号受信部に250Ωの抵抗(シャント抵抗)を設けて1-5Vの信号に変換できます。

変換は4mA×250Ω=1Vのように、オームの法則で簡単に計算できます。

オームの法則
$$E=IR$$
E:電圧[V]、I:電流[A]、R:抵抗[Ω]

信号変換器を使用

シャント抵抗の他にも、信号変換器を使用する方法があります。

入力に4-20mA、出力に1-5Vの変換器を使います。

特に絶縁タイプの変換器を使用することで計測機器の絶縁が可能です。

一度に複数測定する際、各チャンネルを絶縁することでノイズや測定不良を防ぐことができます。

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