配管の肉厚を決めるスケジュール(Sch)の基本

配管・材料/配管入門配管入門の4本目(全7本)公開更新広告

配管スケジュール(Sch)は圧力配管の肉厚を表現するための規格値です。スケジュールの種類と計算方法を解説します。

スケジュールの種類 対象の材質 表記
ノルマルスケジュール 基本的にこの規格を採用 Sch10, Sch20
スインスケジュール ステンレス鋼管 Sch10S, Sch20S
スケジュール無し SGP –
スケジュールの種類
この記事の内容
  1. スケジュールの種類
  2. スケジュールの計算方法
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スケジュールの種類

スケジュールにはノルマルスケジュールとスインスケジュールの2種類があります。

また使用する配管材料によっても考え方が変わります。

スケジュール(Sch)は肉厚を意味する

配管スケジュール(Sch)は圧力配管の肉厚を表現するための規格値です。 

配管にかかる圧力と許容応力によって配管の肉厚が定められています。

数値が大きくなるほど肉厚が厚くなり高圧環境にて使用することができます。

呼び径50Aの管の断面を同じ縮尺で4本並べた図。Sch20・40・80・160と上がるにつれ外径60.5mmは変わらず、肉厚が3.2から8.7mmへ増え、内径が54.1から43.1mmへ減る。
呼び径50A:Schが上がると外径は同じで内径が小さくなる(同じ縮尺)

基本的なスケジュール(ノルマルスケジュール)

基本的にはノルマルスケジュール系が用いられSch10やSch20のように表記します。

ステンレス鋼管は異なるスケジュール(スインスケジュール)

ステンレス鋼管はスインスケジュールが用いられます。

スインスケジュール系を用いるのは、その他鋼管と比べて引張強さが大きく耐食性があるためです。

そのため経済的観点から同じスケジュール番号でも肉厚が薄く設定されています。

スインスケジュール系はSch5SやSch10S、Sch20Sの3種類が存在し、Sch40以降はオーステナイト系のステンレス鋼管でもノルマルスケジュールが用いられます。

SGPにはスケジュールが無い

そもそもスケジュールは高圧での使用を想定した場合に必要な肉厚です。

SGPは低圧(1 MPa以下)での使用を想定された配管材のためスケジュールという概念がありません。

そのためSGP(配管用炭素鋼鋼管)は肉厚が1種類に限定されます。

スケジュールの計算方法

設計圧力を基に使用する配管の厚み(スケジュール)を決定できます。

配管にかかる圧力から計算

目安として常温域において、例えばSch40であれば設計圧力4MPa(40bar)、Sch80では8MPa(80bar)で使用できます。

ただし使用温度や材料の種類によって要求されるスケジュールは変化しますので、必ず以下の式を利用してください。

設計圧力は1 kgf/cm2 = 0.098 MPaと変換できます。

スケジュール計算

$$ Sch=\frac{P}{S} \times 1000$$

式は横にスクロールできます

Sch:スケジュール番号[-]、P:設計圧力[MPa]
S:設計温度における配管の許容引張応力 [N/mm2]

管を直径で切った上半分の断面。内側から壁へ向かう矢印が設計圧力P、壁の切り口で下へ引く矢印が許容引張応力S。管の外径Dと壁の厚さtも示す。
内圧Pが壁を押し広げ、壁が引張応力Sで耐える。tが肉厚、Dが外径

配管の許容引張応力

配管の許容応力はJIS B 8265「圧力容器の構造-一般事項」にて温度ごとに規定されています。

例えば配管材質STPG370-Sで200℃使用時における許容引張応力は92 N/mm2です。

設計圧力が1 MPaの場合、「1/92×1000 ≒ 10.9」となりますので、少なくともSch20以上の配管を選定する必要があります。

標準のスケジュール番号10、20、30、40、60、80、100、120、140、160を並べた数直線。計算値10.9はSch10の少し右にあり、切り上げてSch20を選ぶ。
計算値は届く番号まで切り上げる(10.9 なら Sch20)

配管の許容引張応力の一覧

スケジュールに対する肉厚の参考式

スケジュール番号と配管外径から基準となる肉厚(呼び厚さ)を算出できます。

実際にはこの式の結果よりも厚めに規格している材料もあります。

呼び厚さ

$$ t=\frac{Sch\times D}{1750}+2.54$$

式は横にスクロールできます

t:呼び厚さ[mm]、Sch:スケジュール番号[-]、D:管の外径[mm]

横軸Sch、縦軸肉厚のグラフ。呼び径50Aで式t=Sch×D/1750+2.54の直線と、Sch20・40・60・80・160のJISの肉厚の点がほぼ重なり、Sch160では点が少し上にある。
50A(D=60.5 mm):式の値とJISの肉厚。高いSchでは実際が厚め

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