機械

ドラム缶の自動充填設備

化学メーカーをはじめとして液体製品を製造した際に梱包形態として一斗缶やペール缶、ドラム缶がよく選ばれます。

1容器の量が比較的少なく貯蔵タンクを設ける必要もありません。

各種容器への充填自体は自動化されているものも多数存在します。

それに伴い充填機周辺の設備も自動化されていますので今回はドラム缶の自動充填設備を紹介します。

詳しい解説は目次から項目をクリックしてご確認ください。

ドラム缶とは?

ご存じの方も多いと思いますが、まずはドラム缶がどのようなものか確認します。

ドラム缶の天板には2つの口が付いており、大きい方が注入口、小さいほうが換気口です。

その他にも天板を全て外すことが出来るオープンドラムも存在します。

基本的には200L容量のものが使用されます。

ドラム缶イメージ

空缶供給

まずは充填する前までの空缶を供給する段階での自動設備です。

ドラム缶プール

ドラム缶はサイズが大きく、空缶とはいえ重量は20~30kg程度あります。

そのためストックと排出を兼ねたプール設備を設ける場合もあります。

あまり導入実績を公開している会社が少ない中、畑山製衡所のHPには空ドラムプール設備の紹介がされています。

プラグ開栓

ドラム缶は基本的にプラグ(蓋)が閉まった状態で納入されます。

プラグはねじ込み形状になっており、内側からひっかけて回すようにして外されます。

自動機械はまず回転台の上でプラグ位置検出した後に開栓動作となります。

外したプラグは充填後に締めて再利用します。

宝計機製作所の動画が非常に参考になります。

充填

次は充填に関する自動設備です。

充填機に関しては少し要素ごとに分けています。

充填機

まずは充填機に関する概要です。

以下の流れで自動充填されます。

  1. 空容器がセットされる
  2. 充填バルブのノズルを差し込む
  3. ノズルの先端が開いて充填開始
  4. ある程度の量が充填されると規定量で停止できるように小充填に切り替え
  5. 充填終了

ちなみにボタンを押して自動で規定量充填のみ行う充填機を半自動充填機と呼びます。

半自動充填機は蓋閉めやラベル、容器セットなどが手動ですが、時間のかかる充填動作を比較的低コストで削減することが出来ます。

充填バルブ

充填バルブには一般使用されるショートノズル発泡を抑えるロングノズルの二種類存在します。

発泡は噴きこぼれを引き起こすため防ぐ必要があります。

ロングノズルは液面の上昇と共にノズルを上昇させながら充填します。

ノズル先端を液面につける、もしくは液面近くで液を出すことで発泡を防ぐことが出来ます。

ただしロングノズルは容器の底付近までノズルを下すため、充填サイクルタイムがショートノズルよりも遅くなります。

ノズルによるストロークの違い

計量器

充填中は計量器で計りながら充填します。

計量器には荷重を電気信号に変換するロードセルが使用されています。

ロードセルの原理はユニパルス株式会社のHPに詳しく記載されていますので参考にしてください。

また表示量が適切に納入されていることを保証するために、認証を受けた特定計量器を利用しなければなりません(経済産業省サイト)。

検定を受けていない計量器で充填した商品は販売が禁止されているので注意が必要です。

梱包・積載

最後に充填後の工程です。

プラグ締め

充填前の工程で外したプラグを再度締め直します。

基本的にプラグ開栓機器を逆回転させて締め込みます。

その際はトルク検出を行い締め不良を防ぎます。

オーバーキャッパー

プラグの上から更にキャップをします。

プラグ形状の関係からゴミや水が溜まりやすいため腐食を防ぐために取り付けます。

宝計機製作所の動画が非常に参考になります。

ラベラー

ドラム缶の天板や側面にラベルを貼り付けます。

ロール状に巻かれたラベルの端面を容器の側面に当て、容器を流しながら貼り付けます。

インクジェットプリンターやレーザープリンターを組み合わせて印刷後すぐに貼り付けるタイプもあります。

形式は一斗缶やペール缶のラベラーと変わりません。

パレタイザー

重量の関係からドラム缶はロボット式よりもガントリー式がメインで使用されます。

ガントリー式パレタイザーはXYZ方向への直進機構を持つガントリー型(門型)のパレタイザーです。

パレットマガジン

パレタイザーへのパレット供給はパレットマガジンを使用します。

空のパレットはパレットマガジンに重ねてストックしておき、積載パレットが排出された後にそこから供給されます。

まとめ

今回はドラム缶の自動充填設備について解説しました。

充填工程1つをとっても複雑で機器が多くなってきます。

完全自動化が難しくとも工数のかかっている要素のみを購入して自動化するところから始めても良いと思います。

また一斗缶やペール缶の自動充填設備については以下で解説していますので、参考になれば幸いです。

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