撹拌によって加える作用
撹拌の目的自体は様々ですが、大きくは2種類の作用を加えます。
吐出・循環
撹拌翼の回転に伴い、流体を垂直方向(軸流)や水平方向(放射流)に吐出します。
吐出方向は翼形状に依存します。
吐出後はタンク壁面にぶつかり循環する流れが作られます。
こうして中の流体や粉体などが撹拌・混合されていきます。
せん断
翼の形状や回転数によっては吐出ではなく切るような作用、つまりせん断作用を加えます。
せん断により液滴や気泡の微細化、粉体の分散などが行われます。
撹拌の活用工程
一口に撹拌と言っても、一度に複数の目的を達成するために実施していることが大半です。
そのため、どの操作を主目的とするかを意識しなければなりません。
均一化
液体同士や液体と固体、液体と気体など2種類以上の物質を混合して均一化します。
希釈や溶解、分散、乳化などの操作が該当します。
物質移動
ある物体から別の物体へ成分を移動させます。
抽出やガス吸収、洗浄などが該当します。
反応
化学プラントのメインとなる操作です。
反応熱を伴いますので熱移動も関係します。
熱移動
タンク壁面のジャケットや槽内コイルと流体を接触させて熱移動させます。
いかに流体を更新して十分に伝熱させるかが重要になります。