令和4年度 問9

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石油製品に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 自動車ガソリンのアンチノック性はオクタン価で評価される。一般的に芳香族炭化水素はオクタン価は高く、ほとんどのものは100以上を示す。
  2. 灯油の燃焼性は煙点によって評価される。灯油中に芳香族系炭化水素が多いほど煙点は高くなる。
  3. 軽油の自己着火性の指標であるセタン価(セタン指数)は、一般的に芳香族炭化水素よりパラフィン系炭化水素の方が高い。
  4. 重油は、動粘度によって1種(A重油)、2種(B重油)、3種(C重油)に分類されている。
  5. 石油アスファルトには、ストレートアスファルトとブローンアスファルトがある。



解答解説

正答は2番です。

灯油の燃焼性は煙点(えんてん)で評価されます。煙点は煤(すす)が出ない灯芯の長さを示し、煙点の値は大きいことが望ましいです。煙点はパラフィン系炭化水素が多いほど大きく、芳香族炭化水素が多いほど、また重質留分が多いほど小さくなります。

軽油の品質規格ではセタン価が規定されています。セタン価は軽油の着火性を示す指標で、数値が高いほど着火しやすいことを意味します。芳香族系炭化水素に比べ、パラフィン系炭化水素のほうがセタン価が高くなります。軽油を燃料に用いるディーゼルエンジンでは圧縮着火を利用するため、セタン価が重要です。

重油は、動粘度によって1種(A重油)、2種(B重油)、3種(C重油)に分類されており、C重油に関しては40~70℃に加熱し流動化させて利用する必要があります。

参考資料

第2編第1章第1節 自動車ガソリン|石油便覧-ENEOS
自動車ガソリン

www.eneos.co.jp

第2編第1章第4節 灯油|石油便覧-ENEOS
灯油

www.eneos.co.jp

第2編第1章第5節 軽油|石油便覧-ENEOS
軽油

www.eneos.co.jp

第2編第1章第6節 重油|石油便覧-ENEOS
重油

www.eneos.co.jp

2024年3月11日