平成28年度 問9

石油の物理的性質に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 石油の比熱容量は組成によってあまり変わらない。
  2. 複雑な混合物である石油は、はっきりした融点を示さない。そこで、一定条件で試料が流動する最低の温度を求めて、これを曇り点と呼ぶ。
  3. 石油留分の密度は、パラフィンが多いと小さく、ナフテン、芳香族が多いと大きい。また、温度が高くなると石油は膨張し、密度は小さくなる。
  4. 石油の粘度は、通常、絶対粘度を密度で割った動粘度で表す。
  5. 石油の電気伝導度はきわめて低く、トランスやケーブルなどの絶縁油として用いられる。

解答解説

正答は2番です。

複数の融点を持つ化合物が混合していることから、石油は明確な融点がありません。そのため一定条件で試料が流動する最低の温度として流動点で表現します。

問題にある曇り点は、油中からパラフィンワックスまたはほかの固体が析出、分離し始める温度を指します。

参考資料

第1編第1章第1節 石油の組成と性質|石油便覧-ENEOS
石油の組成と性質

www.eneos.co.jp

2024年3月10日 広告

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