撹拌によって加える作用
撹拌の目的自体は様々ですが、大きくは2種類の作用を加えます。
吐出・循環
撹拌翼の回転に伴い、流体を垂直方向(軸流)や水平方向(放射流)に吐出します。
吐出方向は翼形状に依存します。
吐出後はタンク壁面にぶつかり循環する流れが作られます。
こうして中の流体や粉体などが撹拌・混合されていきます。
せん断
翼の形状や回転数によっては吐出ではなく切るような作用、つまりせん断作用を加えます。
せん断により液滴や気泡の微細化、粉体の分散などが行われます。
撹拌の活用工程
一口に撹拌と言っても、一度に複数の目的を達成するために実施していることが大半です。
そのため、どの操作を主目的とするかを意識しなければなりません。
均一化
液体同士や液体と固体、液体と気体など2種類以上の物質を混合して均一化します。
希釈や溶解、分散、乳化などの操作が該当します。
物質移動
ある物体から別の物体へ成分を移動させます。
抽出やガス吸収、洗浄などが該当します。
反応
化学プラントのメインとなる操作です。
反応熱を伴いますので熱移動も関係します。
熱移動
タンク壁面のジャケットや槽内コイルと流体を接触させて熱移動させます。
いかに流体を更新して十分に伝熱させるかが重要になります。
参考資料
・最新ミキシング技術の基礎と応用
撹拌に関する詳細な計算方法が解説されています。
撹拌機の機械的強度の計算など、撹拌装置を設計するためのノウハウが詰め込まれておりオススメです。
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最新ミキシング技術の基礎と応用(化学工学の進歩42)
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オススメ書籍
・プロセスケミストのための化学工学
化学プロセスの各要素に対する設計方法や注意点が解説されています。
実用的なプロセス設計を勉強したいときにオススメの書籍です。
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プロセスケミストのための化学工学(基礎編)
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・化学工学ー解説と演習ー
化学工学を勉強したい!と思ったら真っ先にオススメしたい書籍です。
他の汎用化学工学書籍には無い「撹拌動力計算」や「撹拌伝熱計算」も記載されています。
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