セレクタスイッチはつまみを回すことで回路のオンオフや切り替えができるスイッチです。
つまみの位置(ノッチ)
セレクタスイッチはつまみの位置により役割を切り替えますが、ノッチという表現で2種類に分けられます。
2ノッチ
つまみにより2種類の位置に設定できます。
非常に切り替えの状況が分かりやすく、特別な理由が無ければ2ノッチを選択します。
3ノッチ
つまみにより3種類の位置に設定できます。
よく左右の位置に役割を設け、真ん中の位置はホームポジションとされます。
4ノッチ、5ノッチ
使用頻度は少ないですが、つまみにより4位置や5位置を設定できる4ノッチや5ノッチのセレクタスイッチも存在します。
4および5ノッチのセレクタスイッチは実際の切り替え動作を考慮して役割を割り当てなければなりません。
例えば4ノッチで一番左から一番右に切り替えたいとき、目的としない中間2つの切り替え位置を経由します。
つまみの戻り方
セレクタスイッチは回した後の挙動に種類があります。
この種類を間違えると目的の動作が出来なくなり、重大な回路上の欠陥に繋がります。
各位置停止式
スイッチを回すとその位置で固定されます。
リターン式
スイッチを回した後、元の位置に戻ります。
右リターンや左リターンがあります。
3ノッチの場合は左右どちらに回しても真ん中に戻る両リターンがあります。
接点
セレクタスイッチの各位置において接点の種類が割り当てられます。
a接点とb接点が存在し、役割によって使い分けます。
a接点
通常時は回路が開いた状態です。
つまみをa接点の位置に回すと回路が繋がります。
b接点
通常時は回路が閉じた状態です。
つまみをb接点の位置に回すと回路が切り離されます。
製品の表記
セレクタスイッチは接点を切り替えるため最低2つの接点を持ちます。
そのためカタログなどでは1a1b、2a、2a2bなどと表記されます。
例えばa接点1つとb接点1つを持つセレクタスイッチは1a1bです。
よく用いられる1a1b型
プラントにおいて頻繁に用いられるのが1a1b型です。
これはつまみを回すと役割を切り替える動作となるためです。
例えば自動/手動の切り替え、手元操作/遠方操作の切り替えが該当します。
取り付け穴サイズ
セレクタスイッチは通常、盤の表面に取り付けられます。
その際は盤に丸穴を空けて、そこにスイッチを入れて固定します。
そのため取付穴サイズに注意して購入しなければなりません。
通常はφ22やφ25、φ30が用いられます。
つまみの形状
セレクタスイッチのつまみにはいくつかの形状があります。
矢印ハンドル
一般に使われるセレクタスイッチのつまみ形状です。
スイッチの直径に近い細長いつまみ形状で、現在の切り替え方向が分かるようになっています。
レバーハンドル
矢印ハンドルよりも、つまみの一方向が長い形状をしています。
持ち手が長い分、操作性が上がります。
鍵付きハンドル
鍵穴が付いており、鍵を挿すことで回せます。
通常は鍵を外しておくことで悪意のある操作や不用意な操作を避けられます。
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(おまけ)セレク”タ”?セレク”ト”?
セレク"タ"か、セレク"ト"か……
どちらが正しいということは無いのですが、アンケートを取ってみました。