天気予報などで使われる「湿度」は、正確には「相対湿度」といい、空気に含まれる水蒸気の圧力(分圧)を、その温度での飽和水蒸気圧に対する百分率で表したものである。いま、気温25℃、気圧100 kPaで湿度(相対湿度)70%のとき、乾燥空気1 kg当たりに含まれる水蒸気の量に最も近い値はどれか。ただし、空気、水蒸気を理想気体とし、空気と水のモル質量をそれぞれ。29 g/mol及び18 g/molとする。また、25℃における飽和水蒸気圧は3.21kPaである。
- 8 g
- 10 g
- 14 g
- 20 g
- 25 g
解答解説
正答は3番です。
相対湿度は「その温度での飽和水蒸気圧に対する百分率で表したもの」とあるため、相対湿度70%のとき、水蒸気分圧=3.21 kPa × 0.7=2.25 kPaとなります。
気圧が100 kPaであることから、全圧は100 kPaです。そのうち水蒸気分圧が2.25 kPaであることから乾燥空気分圧は97.75 kPaです。理想気体であるとき、分圧はモル分率と同じになることから、気体中の水蒸気モル分率は2.25 mol%、乾燥空気モル分率は97.75 mol%となります。
乾燥空気1 kgの物質量は1,000/29 molです。つまり水蒸気の物質量は1,000/29 mol × 2.25/97.75=0.794 molとなります。水の分子量が18のため、水蒸気量は0.794 × 18=14.3 gとなり最も近い値は14 gです。