令和3年度 問21

電気絶縁性セラミックスの熱伝導に関する次のA~Eの記述のうち、適切なものの組合せはどれか。

  1. 熱伝導はフォノン(原子振動)が支配的な因子となる。
  2. 高温では熱伝導率が上昇する。
  3. 多孔質セラミックスでは、緻密なセラミックスに比べて熱伝導率が高い。
  4. 不純物元素を含むセラミックスは、純粋なセラミックスに比べて熱伝導率が低い。
  5. ガラスは同じ組成の結晶質セラミックスに比べて熱伝導率が高い。

選択肢

  1. A、B
  2. A、D
  3. B、E
  4. C、D
  5. C、E

解答解説

正答は2番です。

A:セラミックスのような絶縁体では、熱伝導の主な担い手はフォノン(結晶格子の振動)です。金属のように自由電子が存在しないため、フォノンによる熱伝導が支配的となります。

B:一般的に、セラミックスの熱伝導率は、高温ではフォノンの散乱が増加するため低下する傾向があります。

C:多孔質セラミックスには空隙があり、フォノンの伝播を妨げるため、熱伝導率が低下します。

D:不純物は結晶格子の乱れを引き起こし、フォノンの散乱を増加させます。これにより、熱伝導率が低下します。

E:ガラスは非晶質構造を持つため、同じ組成の結晶質セラミックスよりも熱伝導率が低くなります

参考資料

https://www.aist.go.jp/Portals/0/resource_images/aist_j/aistinfo/aist_today/vol12_02/vol12_02_p16.pdf
電気絶縁性セラミックスの熱伝導

www.aist.go.jp

2024年3月11日 広告

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