令和元年度 問23

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ガラスに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 鉛ガラス:主成分の1つにPbOを含むガラスで、放射線遮蔽ガラスや美術工芸品用ガラスに使用される。
  2. ホウケイ酸塩ガラス:SiO2にNa2O、B2O3を加えたガラスで、軟化点が高く、熱張率が大きく、軟質で、化学実験用のビーカーや耐熱食器などに用いられる。
  3. 石英ガラス:SiO2単一成分からなるガラスで、低熱膨張率で急熱急冷に強く、高純度のものは光透過率が高く、長距離光通信用ファイバーとして用いられている。
  4. 強化ガラス:軟化点近くまで熱した板ガラスの両面に、冷気を吹き付けて急冷し、ガラス表面に圧縮応力を生じさせたガラスで、ショーウィンドウ等に用いられる。
  5. 結晶化ガラス:ガラスを再加熱して結晶を析出させたガラスで、熱膨張率が低く、強度が高いため、耐熱ガラス食器等に用いられる。



解答解説

正答は2番です。

ホウケイ酸塩ガラスは熱膨張係数が小さいため熱衝撃(急激な温度変化)に強く、耐薬性にも優れることから、化学実験用のビーカーや耐熱食器などに用いられます。ホウケイ酸ガラスよりもさらに熱膨張係数が小さく化学的に安定なのが石英ガラスです。

一般のガラスに酸化鉛を加えたガラスは屈折率が高くクリスタルガラスと呼ばれます。透明度と屈折率が高いのでクリスタル(水晶)のように輝いて見えることから食器やインテリアに用いられます。クリスタルガラスよりもさらに酸化鉛の含有量が増えると放射線遮蔽用鉛ガラスとして使用されます。

参考資料

ガラスの種類|中島硝子工業株式会社
ガラスの種類

www.ngci.co.jp

2024年3月10日