平成30年度 問21

セラミックス製品に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 高強度、耐摩耗性、高じん性等の性質を利用してボールベアリングがつくられる。
  2. 高い光透過性を利用して高圧ナトリウムランプの発光管がつくられる。
  3. 強磁性やフェリ磁性を利用して永久磁石がつくられる。
  4. ある温度以上で電気抵抗が低下する性質を利用して、材料自身が温度制御性を有するヒーターがつくられる。
  5. 高い誘電率を利用してコンデンサがつくられる。

解答解説

正答は4番です。

4番に記載のヒーターはPTCヒーターと呼ばれます。導電性の湿度変化ではなく、温度変化に基づいて機能します。PTCセラミックスは、温度が上昇すると抵抗が増加する特性を持っているため外部制御なしに適温調節できます。

1番のボールベアリング材料として例えば窒化ケイ素が使われます。高い機械的特性だけでなく、絶縁性による電食防止、磁場環境での使用可能などの特性も併せ持ちます。

5番のコンデンサにはチタン酸バリウムのような高い誘電率を持つ物質が用いられます。

参考資料

とっても賢い!PTCヒーター | 株式会社サンマックス
とっても賢い!PTCヒーター

www.sunmax.co.jp

窒化ケイ素 (Si3N4)|精密セラミックボール|製品情報|株式会社ツバキ・ナカシマ
窒化ケイ素 (S i 3N4)

www.tsubaki-nakashima.com

チタン酸バリウム(BaTiO3):驚異のチタバリと呼ばれた誘電体 - はじめよう固体の科学
チタン酸バリウム(BaTiO3):驚異のチタバリと呼ばれた誘電体

solid-mater.com

2024年3月10日 広告

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