環状モノマーの開環重合に関する次の記述のうち、不適切なものの組合せはどれか。
- ε-カプロラクタムを開環重合するとポリエステルが得られる。
- ε-カプロラクトンを開環重合するとナイロンが得られる。
- エピクロロヒドリンを開環重合するとポリエーテルが得られる。
- ラクチドを開環重合するとポリ乳酸が得られる。
- トリオキサンを開環重合するとポリオキシメチレンが得られる。
選択肢
- A、B
- A、C
- B、C
- B、E
- C、D
解答解説
正答は1番です。
ラクトンは環状エステル、ラクタムは環状アミドです。ε-カプロラクタムを開環重合するとナイロン6が得られます。
またε-カプロラクトンを開環重合するとポリカプロラクトン(PCL)というポリエステルが得られます。
3番のエピクロロヒドリンはエポキシ基を持つ化合物です。ポリマーは-[CH2CH2O]n-が生成します。
4番のラクチドは2分子以上の乳酸(2-ヒドロキシプロピオン酸)が多重エステル化して形成される環状化合物です。ポリマーは-[OCH(CH3)CO]n-が生成します。ポリ乳酸は生分解性プラスチックとして有名です。
5番のトリオキサンは炭素原子3つと酸素原子2つからなる環状化合物です。ポリマーは-[CH2OCH2OCH2O]n-が生成します。
参考資料
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縮合重合・開環重合(ポリエステル・ポリアミド・ナイロンなど)
kimika.net
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ポリカプロラクトンポリオール(PCL)
division.nagase.co.jp