平成28年度 問35

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 1辺4 mの四角形の水槽がある。水槽には底面から高さ100 mmの所に内径φ20 mmのノズルが付いている。この水槽に水を入れ、そのノズルより排出される水の量を計測したところ10秒間に0.013 m3であった。このときの水槽の液深として次のうち、最も近い値はどれか。
 なお、ノズルから水が流出するときの圧力損失は考慮しないものとし、ノズルからの水の流出速度はトリチェリの定理u=(2gH)1/2に従うものとする。
u:流出速度(単位面積単位時間当たりの排出量)[m s-1
H:ノズル位置からの水面の高さ[m]
g:重力加速度9.8 m s-2
水の密度:1,000 kg m-3

  1. 0.57 m
  2. 0.67 m
  3. 0.77 m
  4. 0.87 m
  5. 0.97 m



解答解説

正答は5番です。

内径φ20 mmのノズルであるため、断面積は0.022π/4=0.000314 m2です。

そのノズルから排出される水が10秒間に0.013 m3であるため、流量は0.013 m3/10=0.0013m3/sです。

流量と断面積より、ノズルからの水の流出速度uは(0.0013m3/s)/(0.000314 m2)=4.14 m/sとなります。

トリチェリの定理u=(2gH)1/2を用いてノズル位置からの水面の高さを求めると4.14=(2×9.8×H)1/2となり、H=0.87 mmです。

(式変形参考)
4.14=(2×9.8×H)1/2
(4.14)2={(2×9.8×H)1/2}2
(4.14)2=(2×9.8×H)
H=(4.14)2/(2×9.8)
H=0.87

ノズルは底面から高さ100 mmの所に取り付いているため、水槽の液深は0.874+0.1=0.97 mmです。

参考資料

2024年3月10日