平成27年度 問5

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有機反応に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. アセチレンに硫酸水銀と硫酸の存在下、水を反応させてアセトアルデヒドを得る反応は、付加反応である。
  2. ブロモシクロヘキサンをエタノール溶液中水酸化カリウムで処理してシクロヘキセンを得る反応は、脱離反応である。
  3. 2-メチル-2-プロパノールと臭化水素との反応で2-メチル-2-ブロモプロパンを得る反応は、置換反応である。
  4. アルデヒド又はケトンを少量の塩基存在下でシアン化水素と反応させてシアノヒドリンを得る反応は、求核付加反応である。
  5. ベンゼンのニトロ化でニトロベンゼンを得る反応は、求核置換反応である。



解答解説

正答は5番です。

2番は強塩基がブロモシクロヘキサンの水素原子を引き抜き、脱離基であるブロモ基が脱離することでシクロヘキセンを得ます。この脱離機構をE2脱離と呼びます。

3番は臭化水素の水素原子にアルコールが求核置換反応します。基質が三級アルコールであるため、一分子置換反応(SN1反応)が起こります。

5番のニトロ化はニトロニウムイオン(O=N+=O)による求電子置換反応が起こります。求核置換反応ではありません。

参考資料

【高校化学】「アセチレンへの水付加」 | 映像授業のTry IT (トライイット)
5分でわかる!アセチレンへの水付加

www.try-it.jp

一分子脱離反応(E1反応)と二分子脱離反応(E2反応)の反応機構 | 生命系のための理工学基礎
一分子脱離反応(E1反応)と二分子脱離反応(E2反応)の反応機構

rikei-jouhou.com

http://www.ach.ehime-u.ac.jp/orgrea/h26org_8.pdf
アルコールの置換反応

www.ach.ehime-u.ac.jp

アルデヒドとケトンの反応⑧ | 猫でもわかる有機化学
シアン化水素の付加

xn--u8jvc1drbs0514cvfm43vv1giwx.net

https://www1.meijo-u.ac.jp/~tnagata/education/ochem2/2021/ochem2_08.pdf
第 8 回「芳香族求電子置換反応 (1)」

www1.meijo-u.ac.jp

2024年3月10日