平成27年度 問4

次の安息香酸類の酸性度を水中25℃で測定したとき、pKaの値が最小のものとして、最も適切なものはどれか。

  1. 安息香酸
  2. p-メトキシ安息香酸
  3. p-クロロ安息香酸
  4. p-ニトロ安息香酸
  5. p-メチル安息香酸

解答解説

正答は4番です。

置換基効果でCOOHのプロトンの放出しやすさを比較した問題です。pKaの値が最小のものとは酸性が一番強い(プロトンを放出しやすい)化合物を指します。

-COOHの分極が強くなりプロトンが放出しやすいこと、プロトン放出後の-COO-の負電荷が非局在化することで共役塩基が安定していることにより酸性が強くなります。つまり強い電子求引基が付いている化合物が該当します。

選択肢の中でニトロ基が一番電子求引性が強い置換基ですので、p-ニトロ安息香酸のpKaが一番小さくなります。

参考資料

https://www.kagakudojin.co.jp/appendices/kaito/c27005/c27005-05kaito.pdf
アルデヒド、ケトンの性質と反応

www.kagakudojin.co.jp

2024年3月10日 広告

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