石炭に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 我が国は国内需要のほとんどを海外の石炭に頼っており、オーストラリアとインドネシアに約8割を依存している(2013年ベース)。
- 直接エネルギーを取り出す場合に最もよく利用される方法は、燃焼により発生した熱を利用する方法である。
- 一部の石炭を酸素が無い状態で加熱していくと、約400℃で溶融し始め、450~460℃で再び固化する。この性質を粘結性という。
- 粘結性を有する石炭は、鉄を作る際のコークスの原料として使えるので、一般炭とも呼ばれる。
- クリーンコールテクノロジーとは、石炭の燃焼により排出される有害物質(SOx、NOxと煤塵)を取り除く技術のことである。
解答解説
正答は4番です。
鉄を作る際のコークスの原料として使える石炭は原料炭と呼ばれます。
石炭は、炭素の濃集度合(石炭化度)と用途により分類されています。石炭化度が高い、つまり高品質な順に無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炎、褐炭と分類されます。
粘結性とは、石炭が加熱されたときに軟化・溶融し、再び固化して強固なコークスを形成する性質のことを指します。この特性により、高炉内で鉄鉱石を還元するために必要な強度と反応性を持つコークスが生産されます。原料炭は瀝青炭の中で粘結性が高い石炭です。
参考資料
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石炭の分類について
coal.jogmec.go.jp
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石炭生産国・消費国の現況
coal.jogmec.go.jp