平成26年度 問24

日本のソーダ工業に関する次の記述の下線部のうち、最も不適切なものはどれか。

 ソーダ工業は、塩を原料に、幅広い産業分野の原料・副原料、反応剤などに使われる化学薬品を製造する工業で、基礎素材産業の1つである。日本におけるソーダ工業は、塩水を電気分解して、① か性ソーダ(NaOH)② 塩素③ 酸素を製造する「電解ソーダ工業」と、同じく塩を原料に、④ 炭酸ガス⑤ アンモニアガスを反応させてソーダ灰を製造する「ソーダ灰工業」とから成り立っている。
 電解ソーダ工業の特徴は、塩水の電気分解によって、① か性ソーダ(NaOH)② 塩素③ 酸素という全く性質の異なる製品が、常に一定の比率で製造されること、特に、需要分野の違う、① か性ソーダ(NaOH)② 塩素、両製品の需給バランスを常に考慮しながら操業することから、別名「バランス産業」とも言われている。さらに、電解ソーダ工業の主要な原料である塩と電気において、塩がすべて海外から輸入されること及び、電力が、製造コストの約3割を占めることも特徴の1つである。

解答解説

正答は3番です。

電解ソーダ工業では、塩水の電気分解によりか性ソーダ(NaOH)、塩素(Cl2)、水素(H2)が主に得られます。酸素ではありません。

か性ソーダ、塩素、水素は、質量比が 1:0.886:0.025 と一定の比率で得られます。各生成物の需給バランスに影響を受けることからバランス産業と呼ばれます。

参考資料

今更聞けない化学産業の基本を分かりやすく解説:『ソーダ工業製品』編 | 株式会社化學工業日報社
今更聞けない化学産業の基本を分かりやすく解説:『ソーダ工業製品』編

www.chemicaldaily.co.jp

2024年3月10日 広告

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