SN2反応に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- SN2とは、二分子求核置換の略記である。
- SN2反応は、協奏的な1段階過程で進行する。
- SN2反応は、立体特異的である。
- SN2反応は、不可逆的である。
- ハロゲン化アルキルが基質であるとき、ハロゲンがヨウ素の場合の方が塩素の場合よりもSN2反応の進行に有利である。
解答解説
正答は4番です。
SN2反応(二分子求核置換反応)は可逆反応です。反応の方向は、反応条件や反応物と生成物の相対的な安定性によって決まります。
SN2反応では、求核剤の攻撃と脱離基の離脱が同時に起こります。そのため協奏的な1段階過程で進行します。脱離基の反対側から求核剤が攻撃することから立体配置の反転が起こります。
ハロゲンの脱離能力はI > Br > Cl > Fの順で、ヨウ素の方が塩素よりも良い脱離基となります。
参考資料
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求核置換反応(SN2反応とSN1反応)
www.chem.s.u-tokyo.ac.jp