直流電源と交流電源の違い

2023年7月21日

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直流と交流の違い

電源とは、電力を提供する装置やシステムのことを指します。

主に直流(DC)と交流(AC)の2つの電源があります。

直流(DC)

直流電源は、一定の方向に電流を供給するタイプの電源です。

出力電圧は時間とともに変動せず一定を保ちます。

Direct Currentの頭文字をとってDC電源と呼びます。

直流電圧の変動イメージ

交流(AC)

交流電源は時間とともに電圧の大きさや向きが変化する性質があります。

時間に対して電圧が正弦波を形成するのが一般的です。

電圧は1秒に50回もしくは60回の速度で変化しています。

Alternating Currentの頭文字をとってAC電源と呼びます。

交流電圧の変動イメージ

交流電源の考え方

交流電源は時間とともに電圧の大きさや向きが変化するため、周波数や実効値という考え方が必要になります。

周波数

交流電流の周波数は、電流が正から負、または負から正へと変化する回数を1秒間に何回行うかを示しています。

単位はヘルツ(Hz)で、日本国内では50Hzまたは60Hzが採用されています。

モーターの回転数は周波数に直接関係するため、使用する場所の周波数は意識しておかなければなりません。

実効値

交流電源は時間とともに正と負を交互に変化するため、ピーク値が常に供給されるわけではありません。

そのため、同じ量の直流電力が発生するときの電圧の大きさである実効値として表します。

実効値は通常、ピーク値を√2(約1.414)で割ることで計算されます。

つまり一般家庭で使われる交流100Vの電源はピーク値が約141Vということです。

各電源の取得方法

工場での直流電源と交流電源の取得方法を紹介します。

パワーサプライから直流電源

工場においてはパワーサプライという安定した直流電圧に変換する機器を使い、電力会社から供給される交流電源から24Vの直流電源を供給することが多いです。

主には制御用機器への電源や制御信号として使われます。

一般にはバッテリーや太陽電池などからも直流電源が供給されます。

そのため、車や携帯電話、ノートPCなど多くのポータブルデバイスで利用されています。

電力会社から交流電源

交流電源は、電力会社から供給されます。

例えば日本国内の中小規模の工場へは6,600Vで配電され、トランス(変圧器)で200Vや100Vに降圧して利用します。

なお発電所では発電機を回転させ、フレミングの右手の法則により交流電源を発生させています。

  • 原子力発電:原子炉での加熱蒸気でタービンを回す
  • 太陽光発電:シリコン結晶を応用した電池
  • 風力発電:風で発電機を回す
  • 地熱発電:地熱での加熱蒸気でタービンを回す

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