セラミックスの原材料調製に関する次の用語とその説明のうち、最も不適切なものはどれか。
- 造粒:粉体、溶融液、懸濁液、水溶液などから流動性及び付着性を制御するため、目的の形状及び大きさの粒状体を製造する方法。得られた粒子集合体を顆粒と呼ぶ。
- スプレードライ:液体に分散した原料を凍結し、低温減圧下で液体成分を昇華させて除去・乾燥する方法。
- ゾル-ゲル法:金属アルコキシドなどを加水分解、縮重合させてコロイド粒子が分散したゾルを作り、溶媒除去によってゲル化させ、乾燥、加熱によりガラス又はセラミックス粉末を合成する。
- 共沈法:単独では沈殿しない物質を沈殿する物質によって同伴させて沈殿する共沈現象を利用した粒子合成・沈殿回収法。
- 火炎加水分解法:金属ハロゲン化物等の原料を酸水素火炎中に通して、加水分解によって酸化物粉体又は堆積物を得る方法。
解答解説
正答は2番です。
問題に記載の製法は凍結乾燥法(フリーズドライ法)の説明に近いものです。
スプレードライ(噴霧乾燥)は、液体を噴霧し、熱風で短時間に乾燥させて球状の粒子を得る技術です。セラミックス製造において、この方法は原料粉末を顆粒化するために使用されます。
参考資料
-
セラミックス顆粒のスプレードライ(噴霧乾燥)
premium.ipros.jp
-
造粒
www.sinto.co.jp
-
ゾル-ゲル法
www.kansai-u.ac.jp
-
セラミックスの化学的基礎と製造法
www.jstage.jst.go.jp