次のA~Eの重合反応を形式に分類した場合、最も適切な組み合わせはどれか。
選択肢 | 重付加 | 付加縮合 | 縮合重合 |
---|---|---|---|
1 | BとC | A | DとE |
2 | BとC | D | AとE |
3 | AとB | C | DとE |
4 | AとE | D | BとC |
5 | CとD | AとB | E |
解答解説
正答は2番です。
- (ジメチルジクロロシランとナトリウムの反応):NaClが副生成物として生成される縮合重合反応でポリシランが生成します。
- (ジビニルベンゼンとジチオールの反応):チオール基と二重結合の付加反応による重付加反応です。
- (ジイソシアナートとジアミンの反応):イソシアナート基とアミノ基による重付加反応でポリウレアが生成します。
- (フェノールとホルムアルデヒドの反応):フェノール樹脂を生成する付加縮合反応で、脱水が起こります。
- (ビスフェノールAとホスゲンの反応):ポリカーボネートを生成する縮合重合反応で、HClが副生成物として生成されます。
連鎖重合は、重合開始剤から成長活性種を生成し、この活性種がモノマーに対して連鎖的に攻撃することで進行します。付加重合や縮合重合、開環重合が該当します。
逐次重合は、2官能性モノマーが互いに反応して結合を繰り返すことで進行します。重縮合や重付加が該当します。
重付加は付加反応の繰り返しによって重合が進行します。水素移動による高分子化が主であり、脱離を伴いません。例えばポリウレタン、エポキシが挙げられます。似た言葉の重縮合は2個以上の官能基を持つ分子間で、水やアルコールなどの小分子が脱離しながら重合が進行します。例えばポリアミドやポリエステルが挙げられます。
活性部位が失活しづらく停止段階・連鎖移動がない連鎖重合はリビング重合と呼ばれます。
参考資料
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ポリシランとは
www.jushiplastic.com
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ポリウレア
polyurea-jp.com
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フェノール樹脂
kimika.net
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副生CO2を原料とする 新規な非ホスゲン法ポリカーボネート製造プロセス
www.jaci.or.jp