一酸化炭素1kgを空気比1.1で完全燃焼させるときに必要な空気量[m3]に最も近い値はどれか。空気、一酸化炭素、燃焼ガスはともに0℃、101.3 kPaの条件下にあり。反応は次の式による。
2CO+O2→2CO2
ただし、空気中の酸素濃度、窒素濃度はそれぞれ21.0 vol%、79.0 vol%とし、1 mol当たりの質量は、C:12 g/mol、O:16 g/molとする。
- 1.8
- 2.1
- 2.4
- 2.7
- 3.0
解答解説
正答は2番です。
空気比とは、燃料を完全に燃焼させるために理論的に必要な空気量(理論空気量)と実際に燃焼用として送り込まれた空気量との比です。燃焼において酸素が足りない状態だと不完全燃焼となりCOが発生してしまうため若干空気比を1より高めに設定します。
一酸化炭素の分子量は28です。1kgでは35.7mol(1,000g/28)です。一酸化炭素1kg(35.7mol)に対して必要な酸素の量は35.7÷2=17.9molです。標準状態(0℃、1気圧)のとき気体は22.4L/molであるため、必要な酸素の量は17.9mol×22.4L/mol=401L(0.401m3)です。
空気中の酸素濃度、窒素濃度はそれぞれ21.0 vol%、79.0 vol%であることから、0.401m3×100/21=1.9m3の空気が必要だと分かります。空気比を1.1に設定しているため、空気量は1.9m3×1.1=2.1m3となります。
参考資料
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酸素濃度計における空気比と熱効率の関係について
www.yokogawa.co.jp