平衡状態における液相組成-気相組成-温度-圧力の関係を気液平衡図で表すことができる。その一例としてメタノール-水系の気液平衡関係を下図に示す。
次の記述の下線部(ア)~(エ)について、正しいものの組み合わせは1~5のうちどれか。ただし、図1、図2においての矢印は、それぞれ同じ長さである。
図1は平衡温度と組成との関係を示す。図中の線(a)は(ア)液相線(又は沸点曲線)を示し、線(b)は、(イ)気相線(又は露点曲線)を示す。
メタノールの沸点は、(ウ)約65℃である。
図2は液相組成と気相組成の関係を示したものである。図1から図2を作図すると、(エ)曲線(c)が得られる。
- (ア)、(イ)
- (ウ)、(エ)
- (ア)、(エ)
- (イ)、(ウ)
- (イ)、(エ)
解答解説
正答は2番です。
図1は沸点図とも呼ばれ、あるモル濃度で温度を上昇させたときの状態変化を表す図です。温度上昇と共に気化していくことから(a)は気相線、(b)は液相線です。横軸のモル分率が0および1の時に各成分の沸点を表します。水(沸点100℃)とメタノール(沸点65℃)であることが読み取れます。
図1において、同一温度ではメタノールのモル分率が液相0.3と気相0.6と点線矢印で記載された分の差があります。これを踏まえ図2を見ると液相のメタノールのモル分率に対し気相のメタノールのモル分率が2倍近い(c)が最も適した曲線と言えます。
参考資料
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3-状態図
yakugakulab.info