平成27年度 問13

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石炭に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 我が国は国内需要のほとんどを海外の石炭に頼っており、オーストラリアとインドネシアに約8割を依存している(2013年ベース)。
  2. 直接エネルギーを取り出す場合に最もよく利用される方法は、燃焼により発生した熱を利用する方法である。
  3. 一部の石炭を酸素が無い状態で加熱していくと、約400℃で溶融し始め、450~460℃で再び固化する。この性質を粘結性という。
  4. 粘結性を有する石炭は、鉄を作る際のコークスの原料として使えるので、一般炭とも呼ばれる。
  5. クリーンコールテクノロジーとは、石炭の燃焼により排出される有害物質(SOx、NOxと煤塵)を取り除く技術のことである。



解答解説

正答は4番です。

鉄を作る際のコークスの原料として使える石炭は原料炭と呼ばれます。

石炭は、炭素の濃集度合(石炭化度)と用途により分類されています。石炭化度が高い、つまり高品質な順に無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炎、褐炭と分類されます。

粘結性とは、石炭が加熱されたときに軟化・溶融し、再び固化して強固なコークスを形成する性質のことを指します。この特性により、高炉内で鉄鉱石を還元するために必要な強度と反応性を持つコークスが生産されます。原料炭は瀝青炭の中で粘結性が高い石炭です。

参考資料

https://coal.jogmec.go.jp/content/300380902.pdf
石炭の分類について

coal.jogmec.go.jp

https://coal.jogmec.go.jp/content/300387438.pdf
石炭生産国・消費国の現況

coal.jogmec.go.jp

2024年3月10日