令和6年度 問31

 室内空間容積6,000 m3の作業場がある。作業場内は、作業環境保護のため外気を送風量12,000 m3/hの換気扇で換気している。作業場には換気扇の他に循環風量8,000 m3/h、冷却能力20 kWh(一定値)のクーラーを設置している。外気温が30℃のとき室内温度として、最も近い値はどれか。
 なお、室内空気は完全に混合されていて、室内外ともに圧力変動はないものとする。 また、空気比熱は1,010 J/(kg・℃)、空気密度は1.1 kg/m³、1 kWh=3.6×106 Jの一定値とする。

  1. 19℃
  2. 22℃
  3. 25℃
  4. 28℃
  5. 31℃

解答解説

正答は3番です。

まず換気とクーラーによる質量流量を計算します。
換気:12,000 m3/h × 1.1 kg/m3 = 13,200 kg/h
クーラー:8,000 m3/h × 1.1 kg/m3 = 8,800 kg/h

求めたい室温をTとします。換気により外気温から室内空気へ与える熱量は13,200 kg/h × 1,010 J/(kg・℃) × (30 - T)℃=13.3(30 - T) MJ/hです。

クーラーの冷却能力を熱量に変換すると、20 kWh × (3.6 × 106) J/kWh = 72 MJです。1 kWhは1時間あたりのエネルギー量であるため、72 MJ/hとみなせます(参考:W=J/sです)。

室温Tは換気による加熱量とクーラーによる冷却量のバランスが取れた時の室温ですので、同じ熱量が移動したと考えられます。つまり13.3(30 - T)=72と表せます。

よってT=24.6℃となり、最も近いのは25℃です。

次の問題

2024年12月14日 広告

//