カルボニル縮合反応に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。(Rはアルキル基、Phはフェニル基を意味する。)
①次のアルドール反応によりβ-ヒドロキシアルデヒドが生成する。
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②次のClaisen縮合によりβ-ケトエステルが生成する。
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③次の混合アルドール反応では複数の生成物からなる混合物を与える。
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④カルボニル基の求核試薬に対する反応性は次のとおりである。
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⑤次の混合アルドール反応では混合物ではなく、単一の生成物を与える。
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解答解説
正答は4番です。
4番の反応性の順番は逆です。酸塩化物や無水酸は反応性が高いことで有名です。対してアミドは電子供与性が強く、反応性が低くなります。
3番の混合アルドール反応では、どちらのアルデヒドもエノラートの候補として使えるため4種類の生成物が考えられます。
5番のベンズアルデヒドはα水素を持たないことからエノラートになり得ません。メチルシクロヘキサノンのみがエノラートを形成してベンズアルデヒドに付加することができます。このため、反応は選択的に進行し、単一の生成物が得られます。エノラートがカルボニル炭素を攻撃するには、メチルシクロヘキサノンは立体障害が大きく、メチルシクロヘキサノン同士でのアルドール反応は起こりにくくなっています。
参考資料
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炭素をつなげる王道反応:アルドール反応 (1)
www.chem-station.com
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クライゼン縮合 Claisen Condensation
www.chem-station.com