潤滑油に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 自動車用エンジン油は使用温度が広範なため、高温及び低温時の粘度により分類される。
- 自動車用変速機に使用するATフルード(Automatic Transmission Fluid)は、自動変速機搭載車に使用される。
- タービン油は、発電用タービンの軸受をはじめ、ターボブロワー等の高速回転機器の軸受などに主に使用されている。
- 冷凍機油は、冷凍機のコンプレッサーの潤滑油であるが、基油自体に低温性能が求められるため、パラフィン系潤滑油が使用される。
- 電気絶縁油は、変圧器、コンデンサーなどの電気機器の絶縁及び冷却の役割を果たすもので、鉱油以外に合成油も多く使用されている。
解答解説
正答は4番です。
冷凍機油には低温性能が求められますが、パラフィン系潤滑油は低温で固化しやすく流動性が悪くなるため、冷凍機油としては適していません。実際の冷凍機油には、低温性能に優れた合成油(例:アルキルベンゼン系やポリオール系)や鉱油系(ナフテン)の特殊な油が使用されます。
自動車用エンジン油の性能(品質)はSLやSMなどのAPI規格で表現します。「SN 0W-20」のように表記し、SNより後ろは粘度を表します。Wの前の数値が低温時のエンジン始動特性、20などの数値は高温時の粘度特性を意味します。
参考資料
-
冷凍機油の種類
www.sunoco.co.jp
-
エンジンオイルの選び方は?
jaf.or.jp
-
潤滑油の種類とその特徴とは?
oil-star.jp
-
ATF
www.sunoco.co.jp
-
第4節 機械油
www.eneos.co.jp
-
第6節 電気絶縁油
www.eneos.co.jp