平成30年度 問7

アニリンに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. ニトロベンゼンを鉄と塩酸で還元すると、アニリンが得られる。
  2. アニリンは、シクロヘキシルアミンよりも強い塩基である。
  3. ピリジン存在下でアニリンに無水酢酸を反応させると、アセトアニリドが得られる。
  4. アニリンをジアゾニウム塩に変換したのち、ヨウ化ナトリウムを反応させると、ヨードベンゼンが得られる。
  5. 芳香族求電子置換反応において、アニリンのアミノ基はオルト-パラ配向性活性化基である。

解答解説

正答は2番です。

アニリンは芳香族アミンであり、シクロヘキシルアミンは脂肪族アミンです。アニリンのアミノ基にある非共有電子対はベンゼン環と共役して電子密度が下がっています。そのためプロトンを受け取りにくくなることから、塩基性は弱くなります。

参考資料

https://www.yodosha.co.jp/jikkenigaku/chemistry/cfb03.pdf
分子構造から分かる反応性

www.yodosha.co.jp

アニリンの合成方法-ニトロベンゼンとスズ・鉄粉で還元 | ネットdeカガク
アニリンの合成方法-ニトロベンゼンとスズ・鉄粉で還元

netdekagaku.com

https://www.sci.keio.ac.jp/gp/2E73001A/A4B59CB9/BB2D59D6.pdf
アセトアニリドの合成

www.sci.keio.ac.jp

https://www1.meijo-u.ac.jp/~tnagata/education/ochem2/2021/ochem2_10.pdf
芳香族化合物のその他の反応

www1.meijo-u.ac.jp

https://w3pharm.u-shizuoka-ken.ac.jp/yakka/img/12_substituenteffectPDF.pdf
芳香族求電子置換反応~置換基効果~

w3pharm.u-shizuoka-ken.ac.jp

2024年3月10日 広告

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