平成30年度 問6

ハロゲン化アルキルに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 1-プロパノールに塩化チオニルを反応させると、塩化プロピルが得られる。
  2. 2-ブタノールに三臭化リンを反応させると、2-ブロモブタンが得られる。
  3. 無水エーテル中でプロモベンゼンにマグネシウムを反応させると、Grignard試薬が得られる。
  4. エタノール中で2-ブロモブタンにナトリウムエトキシドを反応させてHBrを脱離させると、2-ブテンが主生成物として得られる。
  5. エタノール中で2-ブロモ-2-メチルプロパンにナトリウムエトキシドを反応させると、2-エトキシ-2-メチルプロパンが主生成物として得られる。

解答解説

正答は5番です。

1番はアルコールが塩化チオニルのδ+に分極した硫黄元素へ求核攻撃することで脱離基として機能させます。結果としてアルコールの塩素置換反応となります。2番も同様の反応です。

4番のナトリウムエトキシド(CH3CH2ONa)は強塩基であることから、2-ブロモブタンのプロトンを引き抜くことが出来るため脱離反応が起こります。5番も同様に脱離反応が起こり2-メチルプロペンが生成します。

参考資料

https://www1.meijo-u.ac.jp/~tnagata/education/ochem1/2021/ochem1_11.pdf
アルコール・エーテルの反応 (1)

www1.meijo-u.ac.jp

グリニャール反応 Grignard Reaction | Chem-Station (ケムステ)
グリニャール反応

www.chem-station.com

2024年3月10日 広告

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