平成30年度 問34

天気予報などで使われる「湿度」は、正確には「相対湿度」といい、空気に含まれる水蒸気の圧力(分圧)を、その温度での飽和水蒸気圧に対する百分率で表したものである。今、気温25℃、気圧100 kPaで湿度(相対湿度)70%のとき、乾燥空気1 kg当たりに含まれる水蒸気の量に最も近い値はどれか。ただし、空気、水蒸気を理想気体とし、乾燥空気と水の分子量をそれぞれ、29及び18とする。また、25℃における飽和水蒸気圧は3.21 kPaである。

  1. 10 g
  2. 14 g
  3. 20 g
  4. 26 g
  5. 32 g

解答解説

正答は2番です。

相対湿度は「その温度での飽和水蒸気圧に対する百分率で表したもの」とあるため、相対湿度70%のとき、水蒸気分圧=3.21 kPa × 0.7=2.25 kPaとなります。

気圧が100 kPaであることから、全圧は100 kPaです。そのうち水蒸気分圧が2.25 kPaであることから乾燥空気分圧は97.75 kPaです。理想気体であるとき、分圧はモル分率と同じになることから、気体中の水蒸気モル分率は2.25 mol%、乾燥空気モル分率は97.75 mol%となります。

乾燥空気1 kgの物質量は1,000/29 molです。つまり水蒸気の物質量は1,000/29 mol × 2.25/97.75=0.794 molとなります。水の分子量が18のため、水蒸気量は0.794 × 18=14.3 gとなり最も近い値は14 gです。

2024年3月10日 広告

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