平成30年度 問23

次に示す無機材料の機能・効果と、それらを利用した応用例の組合せとして、最も不適切なものはどれか。

1. マイスナー効果：超音波探傷器
2. 熱電効果：低温排熱を利用した発電、地熱発電
3. 圧電効果：圧電モーター、一眼レフカメラの自動焦点機構
4. 焦電性：赤外線センサー、人感センサー
5. 本多・藤嶋効果、光触蝶の効果：有機物の分解

解答解説

正答は1番です。

マイスナー効果は、超伝導体が磁力線を通さない（磁場を完全に排除する）現象です。これは超伝導状態を特徴づける基本的な性質の一つです。マイスナー効果の主な応用例としては、超伝導磁気浮上や強力な磁場を発生させる超伝導マグネットなどが挙げられます。

熱電効果と圧電効果は、それぞれ熱や圧力を電気に変換する機構です。

焦電性は焦電効果示すものです。焦電効果とは、温度変化によって物質の分極が変化し、電荷が発生する現象です。焦電性を利用したセンサーはパイロセンサーと呼ばれます。

本多・藤嶋効果は、酸化チタン（TiO₂）電極に光を照射すると水が分解されて酸素と水素が発生する「光触媒」の現象を表します。

参考資料

超伝導のはなし

www.eee.kagoshima-u.ac.jp

熱電発電技術と応用製品

www.komatsu.jp

圧電（ピエゾ）素子とは？圧力をかけるとどうなるの？

www.matsusada.co.jp

焦電型赤外線センサについて

www.nicera.co.jp

本多・藤嶋効果

www.u-tokyo.ac.jp