平成29年度 問1

SN2反応に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. SN2とは、二分子求核置換の略記である。
  2. SN2反応は、協奏的な1段階過程で進行する。
  3. SN2反応は、不可逆的である。
  4. SN2反応は、立体特異的である。
  5. 反応する炭素上での枝分かれは、SN2反応の速度を減少させる。

解答解説

正答は3番です。

SN2反応(二分子求核置換反応)は可逆反応です。反応の方向は、反応条件や反応物と生成物の相対的な安定性によって決まります。

SN2反応では、求核剤の攻撃と脱離基の離脱が同時に起こります。そのため協奏的な1段階過程で進行します。脱離基の反対側から求核剤が攻撃することから立体配置の反転が起こります

枝分かれが多くなるほど立体障害となり、求核剤が背面から近づくのが困難になります。

参考資料

https://www.chem.s.u-tokyo.ac.jp/users/bioorg/member/Goto_class/ORC_05_handout_2018.pdf
求核置換反応(SN2反応とSN1反応)

www.chem.s.u-tokyo.ac.jp

2024年3月10日 広告

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