次の記述の【 】に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。
【 A 】の応力はひずみに比例し、次の式で表される。
\( \sigma=E \space \gamma\)
ここで、\( \sigma\)、\( \gamma\)、\( E\)は、それぞれ、応力、ひずみ、弾性定数である。また、【 B 】の応力はひずみの時間数分(速度)に比例し、ニュートンの法則と呼ばれる次の式で表される。
\( \sigma=\eta \space \dot{\gamma}\)
ここで、\( \eta\)、\( \dot{\gamma}\)は、それぞれ、粘度、ひずみの時間微分である。
両者の中間的な性質を持っているものを【 C 】といい、高分子の多くはこれにあたる。高分子に一定ひずみを加えると、その応力は徐々に減少し、これを【 D 】という。逆に一定応力を高分子に加えるとそのひずみは徐々に増大し、この現象を【 E 】という。
選択肢 | A | B | C | D | E |
---|---|---|---|---|---|
1 | 粘性体 | 粘弾性体 | 弾性体 | 応力緩和 | クリープ |
2 | 弾性体 | 粘性体 | 粘弾性体 | 応力緩和 | クリープ |
3 | 粘弾性体 | 弾性体 | 粘性体 | クリープ | 応力緩和 |
4 | 粘性体 | 粘弾性体 | 弾性体 | クリープ | 応力緩和 |
5 | 弾性体 | 粘性体 | 粘弾性体 | クリープ | 応力緩和 |
解答解説
正答は2番です。
弾性体の応力はひずみに比例し、フックの法則で表されます。σ=E γ の式はフックの法則を表しており、式中のEは弾性定数(ヤング率)です。
粘性体の応力はひずみ速度に比例し、ニュートンの粘性法則で表されます。σ=η γ˙ の式はこれを表しています。γ˙ は粘性係数(粘度)です。
弾性と粘性の中間的な性質を持つものを粘弾性体といいます。多くの高分子材料はこの性質を示します。
参考資料
-
粘弾性基礎講座|第2回 クリープと応力緩和
www.ubm-rheology.co.jp