平成26年度 問28

膜分離に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 膜を用いるガス分離法は、水素の精製、空気からの酸素、窒素の濃縮などに用いられている。
  2. 膜を用いるガス分離では、透過性はガス分子の大きさに依存しない。
  3. 液体中の不純物を除去する分離膜では、精密ろ過膜、限外ろ過膜、逆浸透膜の順に分離の対象とする物質のサイズが小さくなる。
  4. 逆浸透膜は、海水の淡水化に用いられている。
  5. 希薄溶液の浸透圧は溶質の濃度に依存するが、溶質がイオン化するときには、解離したすべてのイオン種の濃度を考慮しなければならない。

解答解説

正答は2番です。

膜を用いるガス分離において、透過性は実際にガス分子の大きさに強く依存します。ガス分離膜の性能は、分離対象となるガス分子のサイズや形状によって大きく影響を受けます。

5番の希薄溶液の浸透圧は溶質の濃度に直接比例します。これはファントホッフの法則として知られています。溶質がイオン化する場合、浸透圧はさらに増加します。これは、1つの溶質分子が複数のイオンに解離することで、実効的な粒子数が増加するためです。

参考資料

分離膜講座01 分離膜の種類と特徴|セラミック材料基礎講座・応用編|日本ガイシ セラミックアカデミー
分離膜の種類と特徴

www.ngk.co.jp

2024年3月10日 広告

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