平成25年度 問20

炭素同素体に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. C60フラーレンは、ヘリウム中で黒鉛電極間に放電を行う際に生じる。
  2. C60フラーレンには炭素の六員環と五員環が含まれる。
  3. 黒鉛は、高温における断熱材として利用される。
  4. ダイヤモンドは極めて熱を伝えにくく、特殊断熱材としての利用が期待される。
  5. ダイヤモンド粉体の合成は、一般的に高温高圧下で行われている。

解答解説

正答は4番です。

ダイヤモンドは銀や銅を超える非常に高い熱伝導率を持つことで有名です。コストの面から採用はされていません。

同素体は、同一元素でありながらも結晶構造や結合様式が異なるために違う性質を持つものを表します。基本的に炭素原子同士は共有結合で結合されています。

代表的な炭素同素体を挙げます。

  • 黒鉛(グラファイト):層状構造で層状構造で面内方向は金属に近い電気伝導性を示す
  • ダイヤモンド:結晶構造で熱伝導性に優れる
  • フラーレン:C60の球状構造が代表的、医薬や電子材料に用いられる、炭素の五員環20個と、六員環12個からなる
  • カーボンナノチューブ:チューブ状で高い強度と軽量性、導電性に優れるためLiBの導電助剤に活用

参考資料

材質別に熱伝導率を比較すると見えてくる銅の「コスパ」|ブログ(銅加工の基礎知識)|高品質な銅加工は【銅加工.com】
材質別に熱伝導率を比較すると見えてくる銅の「コスパ」

www.hata-cu.com

カーボンナノチューブとは?
カーボンナノチューブとは?

www.aist.go.jp

2024年3月10日 広告

//