平成25年度 問19

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電気分解に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 陰極では酸化反応が起こる。
  2. 電気分解では電源の負極につながれた電極が陰極である。
  3. 平衡状態で電気分解に必要な電圧を理論分解電圧という。
  4. 実際の分解電圧は理論分解電圧より大きく、この差を過電圧という。
  5. 過電圧は流す電流の大きさにより変化する。



解答解説

正答は1番です。

電気分解とは、電気エネルギーを用いて化学物質を分解するプロセスです。電解質溶液または溶融塩に電流を流すことで、化学反応を引き起こします

直流電源に接続し、陽極(アノード)と陰極(カソード)でそれぞれ化学反応が起こります。以下の比較表を参考にしてください。

項目陽極(アノード)陰極(カソード)
外部直流電源正極に接続負極に接続
電子の動き電子を与える電子を受け取る
酸化還元反応酸化還元

理論分解電圧は、電気分解を行うために必要な最小の電圧を指します。ただし実際の分解電圧は理論分解電圧よりも大きくなり、その差を過電圧と呼びます。過電圧には抵抗過電圧、濃度過電圧、活性化過電圧があり、これらは電流の大きさによって変化します。

参考資料

電気分解とは(陽極陰極の区別・電極の場合分け・装置・水や水素の例)) | 理系ラボ
電気分解とは(陽極陰極の区別・電極の場合分け・装置・水や水素の例))

rikeilabo.com

理論分解電圧と過電圧
工業電解と分解電圧―電力効率とターフェルの式―

edu.yz.yamagata-u.ac.jp

2024年3月10日