平成24年度 問26

蒸留に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 理論段数が無限大のとき、目的とする分離効果を得るために必要な還流比を最小還流比という。
  2. 連続蒸留塔の原料供給段より上方を濃縮部といい、下方を回収部という。
  3. 濃縮部操作線は還流比により勾配が変化する。
  4. 2成分系の気液平衡を表すx-y線図は、一般的に高沸点成分に着目し、その液組成をx、蒸気組成をyとして高沸点成分のモル分率又はモル%を用いる。
  5. Raoultの法則が成立する系での相対揮発度(比揮発度)は各成分の純液体の飽和蒸気圧の比で表され、温度だけの関数で、組成や全圧には関係がない。

解答解説

正答は4番です。

蒸留塔内で蒸発させて蒸気を得るための計算であることから、x-y線図は主に低沸点成分に着目します。

5番のラウールの法則とは、気相の各成分の分圧が、純物質の蒸気圧と液体中のモル分率との積であることを表す法則です。ラウールの法則が成立する系は理想溶液と呼びます。

参考資料

蒸留とは-単蒸留と物質収支(連続蒸発)|関西化学機械製作株式会社
単蒸留と物質収支(連続蒸発)

www.kce.co.jp

蒸留とは-蒸留の原理と蒸留装置|関西化学機械製作株式会社
蒸留の原理と蒸留装置

www.kce.co.jp

ラウールの法則とは?計算方法と導出 相対揮発度:比揮発度とは?【演習問題】
ラウールの法則

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2024年3月10日 広告

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