平成24年度 問24

セラミックス絶縁性材料に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 通常、電気抵抗が108 Ω cm以上の材料を絶縁体と呼び、用途によっては誘電率、耐電圧、熱膨張なども考慮する必要がある。
  2. 高周波特性が重要になる通信用のIC回路基板には、比誘電率が小さく、誘電損失が小さい材料が求められる。
  3. 回路基板用には、AINよりも高い熱伝導性をもつAl₂O₃が適している。
  4. コンデンサー用には、誘電率及びその温度特性の設計が可能なBaTiO3が使用されている。
  5. 圧電アクチュエーター用には、圧電歪み定数が大きく、誘電率が大きい材料が求められる。

解答解説

正答は3番です。

窒化アルミニウム(AlN)の熱伝導率は、酸化アルミニウム(Al2O3)よりも実際にはかなり高いです。AINの方が回路基板としては適しています。

2番のIC回路基板材料にはアルミナが用いられます。その他にガラスエポキシやサファイヤなどもあります。

5番の圧電アクチュエーター材料にはチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)やチタン酸バリウムが用いられます。

参考資料

窒化アルミニウム | 製品情報 | 株式会社MARUWA
窒化アルミニウム(AlN)

www.maruwa-g.com

セラミックの電気特性について|株式会社丸栄産業合作社
セラミックの電気特性について

www.willpo.co

https://kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp/lecture/2019-2-5matsuura.pdf
高周波・マイクロ波・ミリ波用基板

kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp

https://www.pi-japan.jp/ja/expertise/technology/piezo-technology/piezoelectric-materials
ピエゾセラミック材料

www.pi-japan.jp

2024年3月10日 広告

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