水酸化ナトリウム存在下のアセトアルデヒド(CH3CHO)とプロピオンアルデヒド(CH3CH2CHO) との混合アルドール反応で、予想される生成物は何種類になるか。ただし、アルドール反応はエノラートのカルボニル基への付加段階で反応が停止し、脱水 が起きていないものとする。また、立体異性体はすべて個別の生成物とする。
- 4種類
- 8種類
- 10種類
- 12種類
- 16種類
解答解説
正答は4番です。
アルドール反応はα水素をもつカルボニル化合物から発生したエノラートがカルボニル化合物に求核付加してβ-ヒドロキシカルボニル化合物を得る反応です。今回、エノラートは塩基によりプロトンを引き抜くことで生成しています。
アセトアルデヒド(CH3CHO)とプロピオンアルデヒド(CH3CH2CHO) はどちらもα水素を持ちます。よって以下の4種類の生成物が主に形成されます。
- アセトアルデヒドのホモアルドール縮合生成物:CH3C*H(OH)-CH2CHO(2種類)
- プロピオンアルデヒドのホモアルドール縮合生成物:CH3CH2C*H(OH)-C*H(CH3)CHO(4種類)
- プロピオンアルデヒドのエノラートがアセトアルデヒドに付加した交差アルドール生成物:CH3C*H(OH)-C*H(CH3)CHO(4種類)
- アセトアルデヒドのエノラートがプロピオンアルデヒドに付加した交差アルドール生成物:CH3CH2C*H(OH)-CH2CHO(2種類)
各構造式に不斉炭素(*で記載)を持つ部分は立体異性体になりますので、合計12種類です。
参考資料
-
アルドール反応
www.chem-station.com